内容説明
スラム街の人々から“動物”と呼ばれる青年。インドのカウフプールに住む彼は、赤ん坊の頃に巻き添えとなった汚染事故の後遺症で、四本足での生活を送っていた。「おれはかつて人間だった。みんなはそんなふうに言う」と“動物”はうそぶき、その数奇な人生を語りだす。育ての親であるフランシかあちゃんとの生活、愛しい女子大生ニーシャやアメリカから来た美人医師エリとの出会い、そして汚染事故を起こした「カンパニ」と戦う個性的な仲間たちとの波瀾の日々を―世界最悪と言われた実際の汚染事故を下敷きに、みずからの不遇と容姿に苦悩する青年の生き様をユーモラスに描き上げる傑作長篇。コモンウェルス賞受賞作、ブッカー賞最終候補作。
著者等紹介
シンハ,インドラ[シンハ,インドラ][Sinha,Indra]
作家、コピーライター。1950年、インドのムンバイ生まれ。インド人海軍将校の父とイギリス人の作家の母を持つ。ケンブリッジ大学で英文学を専攻。現在はイギリスのサセックス在住。世界的な広告会社でコピーライターとして活躍したのち、フルタイムの作家に転じ、最初期のサイバースペースの暗部を描いたノンフィクションThe Cybergypsies(1999)、故郷のムンバイを舞台とする小説第一作The Death of Mr Love(2002)を発表した
谷崎由依[タニザキユイ]
作家、翻訳家。京都大学文学研究科修士課程修了、主な作品に「舞い落ちる村」(第104回文學界新人賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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