ナショナルジオグラフィック・ディレクションズ
世界で最も乾いた土地―北部チリ、作家が辿る砂漠の記憶

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  • サイズ B6判/ページ数 308p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152086204
  • NDC分類 935
  • Cコード C0026

内容説明

ノルテ・グランデ―チリ北部の砂漠地帯は一滴の雨も降らない世界一乾いた土地。すべてを砂漠で覆い、過去をも腐食させることなく保っているそこで目にするのは世界最古のミイラ、南北アメリカ大陸最古の足跡、かつて権力者たちが覇権を争った硝石鉱山、一時の夢のように花咲いた工場街の跡、そしてピノチェト政権によって親友が銃殺された現場…。旅はいつの間にか、砂漠の近代史、人類の歴史、さらには生命の起源をも現在に重ねた時間を巡る壮大な瞑想となっていく。無尽蔵に貯め込まれた“砂漠の記憶”が紡ぎ出す過去と未来から垣間見える現在の意味とは…。

目次

第1部 起源
第2部 幽霊たち
第3部 死体

著者等紹介

ドーフマン,アリエル[ドーフマン,アリエル][Dorfman,Ariel]
1942年、アルゼンチン生まれ、現在の国籍はチリ。作家、劇作家、詩人、エッセイスト、ジャーナリスト。現・デューク大学教授。1973年9月11日、チリで軍事クーデターが勃発、亡命生活が始まる。そしてこのときから詩、小説、戯曲などの多彩な形式でピノチェト政権後のチリの「闇に葬られたもの」に「声」を与える作業を開始する。日本では近年特に劇作家として有名であり『死と乙女』『谷間の女たち』『THE OTHER SIDE/線のむこう側』などが好評を博した

水谷八也[ミズタニハチヤ]
学習院大学大学院人文科学研究科修了、早稲田大学教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

1
ふむ2023/07/13

うりきち

1
「光のノスタルジア」「真珠のボタン」を見たあとに読むと人をなくすことの重み、人の死が数になってしまうことの儚さを思う。二度と会うことのなかった友人の最後の場(まさしく銃弾を受け、とどめの銃弾を受けたその場)に立つことを一つの目的とした旅は終わったが、彼の面影を探す旅は作者にとってその人生が終わるまで続くのだろう。チリという国の前途に二度と不明者がでることがないように。もちろん世界あらゆる他の国にも。 2015/11/15

すずきさん

0
この本を読むきっかけは、チリに関するNHKのドキュメンタリー番組を見てとても感動したからです この本を読んで、チリをいろいろな視点から見ることができた 硝石や銅などの産地であるがゆえに起きた悲しい歴史があることを初めて知った どの国でも民主化運動で若い人が犠牲になってしまうということが悲しかった2020/10/21

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