シリーズ・哲学のエッセンス
アリストテレス―何が人間の行為を説明するのか?

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  • サイズ B6判/ページ数 126p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140093122
  • NDC分類 131.4
  • Cコード C3310

内容説明

「わかっちゃいるけど、やめられない」意志の弱さを徹底的に考えることから始めて、さまざまなエピソードを乗り越え、「善く生きること」を目指す人間の本性を考える。

目次

第1章 意志の弱さとは何か(「意志の弱さ」という「現象」;動物の行動のもとになるものは何か―認識‐欲求モデルと実践三段論法;選択と思案、人間の行為に先立つもの;本意か無知か)
第2章 いかにして善き人となるか(「意志の弱さ」という問題の形式的な解決;「性向」としての徳と思慮;非難と責任の根拠)
おわりに 「一つの行為」という物語を作る

著者等紹介

高橋久一郎[タカハシキュウイチロウ]
1953年福島県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。哲学・倫理学専攻。千葉大学教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちあき

11
『プラトン』と対をなすようでなしていない入門書。思想史的なパースペクティヴを排し、書き手の関心にそって丹念に読み解いていく姿勢は堅持されているし、「意志が弱いとはどういうことか」にこだわりながら考えていく姿勢も支持できる。しかし、議論が詳細にすぎ、「人間の合理的な判断は意外に合理的でない」「人間の行動は意思決定より前に開始されている」などの行動科学の知見とどう折り合いをつけるべきなのか(という些細な疑問)がかえって気になってきてしまった。アームソン『アリストテレス倫理学入門』の方がおもしろかったです。2013/08/11

しんすけ

7
デーマを、アクラシア(意志の弱さ)に絞ってアリストテレスを語っている。多伎に渡るアリストテレスの業績のすべてに触れても散漫になるだけで、アリストテレスを語ることにはならない。テーマを一つにしたことが、アリストテレスに近接する結果となったのでないか。それはアリストテレスの「考え方」を示す方法ともなり得るからである。その為かもしれないが、アクラシアによって道徳から外れた行為を行った者を、どのように対処すべきかということは書かれていない。2018/03/18

Go Extreme

1
意志の弱さとは何か: 「意志の弱さ」という「現象」: 問いの背景 アリストテレスのテキスト 動物の行励のもとになるものは何か 認識—欲求モデルと実践三段論法 選択と思案、人問の行為に先立つもの: 本意から遊択へ 思案 目的と手段 全体と部分 選択される行為の個別性と思案 本位か無知か いかにして善き人となるか 「意志の弱さ」という問題の形式的な解決 3つの傍証 「性向」としての徳と思慮: 感性としての性向 ことわりと知 徳と思慮 非難と責任の根拠: 責任 徳と悪徳 善と悪 「一つの行為」という物語を作る2022/01/02

popommt

1
語り口のやさしさや「」書きはわかりやすさとか親しみやすさを意識したものなんだろうけど、逆に読みにくくて仕方なかった。あと行間も広くて落ち着かない…2015/08/17

AC後屋

1
苦痛に耐えながらどうにか最後まで読んだものの、結局理解できずじまい。行為、欲求、意志、徳等々、普段何気なく使っている言葉の本質的意味を説明しようとしているからだろうか。他のシリーズはここまで難解ではないので、もう少し何とかならなかったのかという気がする。2011/07/14

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