NHKブックス<br> 「うそ」を見抜く心理学―「供述の世界」から

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NHKブックス
「うそ」を見抜く心理学―「供述の世界」から

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  • サイズ B6判/ページ数 278p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140019375
  • NDC分類 327.62
  • Cコード C1311

内容説明

刑事事件で被疑者や証人から取られる供述調書。そこには時として、無実の人の虚偽自白や証人の記憶の錯誤など様々な「うそ」が忍び込み、冤罪事件を生みだしていく。これら「自分に不利なうそ」「無意識のうそ」をなぜ見抜けないのか?狭山事件、袴田事件、戦後最大の毒殺事件といわれる帝銀事件などの、供述調書の真偽を鑑定してきた心理学者が、調書上の「うその物語」が本当らしく見える理由を探りながら、従来の心理学の盲点だった、私たちが過去と向き合う際に陥りがちな錯誤を明らかにする。

目次

序章 「供述の世界」に挑む心理学
第1章 人はなぜ、うその物語にだまされるのか―『藪の中』の供述分析
第2章 うその物語ができあがる過程―狭山事件の真相
第3章 うその物語を見抜く五つの指標
第4章 悲しいうそ―一家四人惨殺事件の供述調書から
終章 人は対話的空間を生きる―「供述の世界」から一般心理学に向けて

著者等紹介

浜田寿美男[ハマダスミオ]
1947年、香川県生まれ。京都大学大学院文学研究科(心理学)博士課程修了。専攻は、発達心理学、法心理学。現在、花園大学社会福祉学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

加藤久和

3
俗流心理学のハウツー本を想起させるような書名だが内容はまったくそうではない。人はなぜ自分に不利な嘘をついて無実の罪を自白してしまうのか。冤罪事件をめぐる供述分析の一端を垣間見ることができる。少し疑問に思うのは強要も拷問も無い自発的な自白とは言うが、そもそも警察の取調室に単独で監禁されたらそれはもう拷問と言えるのではないか。とにかくマスコミによる「容疑者は容疑を認めています」という報道は一切信用してはならない。警察に逮捕されようが裁判で確定判決が出るまでは何人も無罪なのだということをそろそろ常識にすべきだ。2018/12/05

Hisashi Tokunaga

0
うそと真が不分明に日常生活に入り混じっている。=そうだと思います⇒うその部分の方が少ないけど。身体の臨場性こそ、世界の原基=諺通りです。虚偽の自白=自分はやっていないから裁判所でわかってくれる・・自分はやっていないという確信のゆえに自白への抵抗感は弱くなる。⇒今や取り調べの可視化問題に象徴されるように、意外と自白には慎重になってるんじゃないの。完全黙秘の有効性は?(2013・3記)ネッカーの立方体、ペンローズの三角形ほか

鈴と空

0
2006年以前

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