内容説明
高齢者は、実際に何を思い、何に悩んでいるのか。豊富な臨床例から浮かび上がる、高齢者の逃れがたい孤独、家族との葛藤、喪失体験、痴呆への恐怖、死の接近という真相。老年精神医学の第一人者が、高齢者の心の理解をふまえ、家族や医療・福祉関係の多様な対応のありようを説き、豊かな老後にむけて、定年後の心の準備をただす、新しい老人論の試み。
目次
第1章 老いとは何か
第2章 パーソナリティと人生の軌跡
第3章 中高年の喪失体験をみつめる
第4章 老いの孤独
第5章 生きる空間が狭まる
第6章 限られた時間
第7章 痴呆を生きる
第8章 老いがもたらす豊饒さ
第9章 どのように老いを生きるか