内容説明
「大発生」するトビバッタやタビネズミ、その一方で、毎年、個体数が安定しているテントウムシ類など、動物たちが、長い自然選択の歴史を生き抜くことを可能にした生活戦略とは、一体、どのようなものか。変化する環境に対応して、自ら次世代に残す子の数を最大にしようと闘っている動物たちの生態を、「社会生物学」登場後の新たな視点からやさしく解き明かす。
目次
第1章 野ネズミ個体数の大変動
第2章 集団と個―野ネズミの社会
第3章 トビバッタの大発生―相変異とその類似現象
第4章 ウンカとナガカメムシ―はね多型の進化
第5章 大発生しない虫―草を食うテントウムシ類の分散と産卵抑制
第6章 まとめと追記―生態学と人生