出版社内容情報
宋代における農業技術の進歩,さらに農業経済の実態を究明し,農民の租税負担や,州県の職役負担を詳述して,中国経済史の空白をうめる.巻末に「宋史食貨志」の研究を収める.
内容説明
本書は昭和二十九年、「中国土地制度史研究」を著した後に、発表した論文八篇と未発表の論文三篇を合せて、その内容によって適当に編集したものである。その内容は宋代の農業経済と税制・職役制の三部から成る。
目次
南宋の農書とその性格―特に王禎「農書」の成立と関聯して
南宋稲作の地域性
南宋に於ける稲の種類と品種の地域性
南宋の農鍛冶と農具の販買
南宋に於ける麦作の奨励と二毛作
南宋の苧麻布生産とその流通過程
南宋郷都の税制と土地所有―特に経界法との関聯に於いて
南唐・北宋の沿徴
五代節度使の支配体制―特に宋代職役との関聯に於いて
宋代州県の職役と胥吏の発展〔ほか〕