出版社内容情報
近代の「科学革命」に始まり，西欧が「世界」であった時代が終ろうとしている．本書は，古代文明からの世界史のタテ軸に対して，諸文明の比較という新しい観点から全地球的な世界史を描く．興味あふれる創見に満ちみちた，著者ならではの話題作．
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たぬき
2
ざくっと さらっと2013/04/26
谷口裕貴
2
文明にしろ「全体的」見ることが大切なのね。広井先生の思想の根底にある本だと思われる。文明は西欧中心に起こったものではない。今までの世界史の見方を覆す衝撃な内容だった。多少盛った。科学が進みすぎて精神の発展がついて行ってないという論調はこの本が書かれた1980年代から言われてるけど、現在でも新しい視点って感じやから大して人の価値観というものは変化していないんだな。他国の文明を吸収してきたのは明治時代の日本に特有の現象ではなく、どこの世界でもあり得ることというのは自分の中では大きな発見であったよ。2012/12/09
ぷるぷる
2
西欧=世界だった時代は高々数百年であり、世界各地には同等の文明は数多く存在している。各文明を比較する学問が必要であるという著者の考えはなるほどである。歴史を紐解きながら、世界中の各地域の技術や哲学を解析していくという作業になる。私の印象としては歴史研究とか哲学とかいうより分類学に近い。ちょっと首を傾げる箇所がないわけじゃないが一般教養として面白い。 2012/01/14
