内容説明
この本は、昭和37年、イタリアへ行ったころの紀行文である。カーニュにいたとき散歩していたところ、犬をかいた陶板が家の戸口にさげてあった。CHIEN REDOUTABLEと書いてある。青山義雄にきいたら、うちには怖るべき犬がいると書いてあるという。おもしろいから、昭和38年、出版の際、「うちには猛犬がゐる」と名付けた。
目次
清貧(肩書;春が来た;物価指数;長与善郎氏の事ども;武者さんの描く画;雀;ゴッホの画;番犬の育て方;長与さんを悼む ほか)
もう一枚の地図
欧州紀行
在野(洋行痩せ;一番したいこと;公田先生を思う;中国の日本油絵展)