内容説明
独自の事業を行うことなく傘下の子会社の事業活動を支配する持株会社は、一九四七年に制定された独占禁止法によって設立を禁止されたが、平成不況、国際的大競争時代の中の規制緩和の合唱の下で、急速に解禁への動きが活発化し、いまや解禁の範囲が論点となっている。解禁をめぐるこれまでの論義、禁止に至る歴史的沿革、戦後日本の企業組織・企業集団の特色を振り返り、解禁は本当に経済活性化に有効か、そのもたらす影響を考える。
目次
序章 急速に展開する持株会社解禁論―回りはじめた舞台
第1章 持株会社解禁論争の変遷
第2章 財閥解体と持株会社
第3章 日本の企業システムと持株会社
第4章 持株会社解禁と日本経済