中公新書<br> 坂本龍馬 - 維新前夜の群像2

中公新書
坂本龍馬 - 維新前夜の群像2

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  • サイズ 新書判/ページ数 197p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121000699
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C1223

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

71
1965年に出た本だが、いまだに版を重ねる坂本龍馬本である。龍馬研究が進んだ今読むと、些細な部分から傷みはじめている感はあるが、本質的に古びていないのは、この本が坂本龍馬伝というより坂本龍馬論だからかと思う。歴史好きからすると史実そのままが良いのだが、「人民」「民衆」等の言葉を使って「革命」を論じる1960年代らしさが私は苦手である。記述は「…だろう」「…という」で終わる推論も多いので、龍馬の史実を知りたい人は、近年の伝記を読んだ方が絶対に良いが、「昭和に龍馬はどう語られたか」という史料的価値はある。2019/01/07

amabiko

4
今から約50年前、『竜馬がゆく』未完結の時期にでたアカデミズムからの龍馬伝。『竜馬がゆく』により固定化されてゆく龍馬イメージとは無縁で新鮮。ただし「世界資本主義からの日本の独立」「封建日本の改造」「民衆の解放」といったマルクス主義史観が基調になっている点は、龍馬の個性を捉える上で必ずしも適していない。また、松浦玲『坂本龍馬』などにより史料批判が進み、現在では使えなくなった史料がそのまま用いられていて当惑する箇所も。しかし、時系列に沿った叙述で、読みやすさの点だけで言えば、松浦『龍馬』よりは優れている。2014/09/16

denz

3
刊行が1965年で、90年代までオーソドックスな研究者が龍馬をほとんど論じることがなかったというわけで、最もよく読まれたであろう研究者による龍馬論。暗殺の犯人を本文で述べず、注で見廻組が「定説となっている」という書き方や、暗殺時に中岡と挙兵倒幕と時期を待つよう自重を促したとの推測が書かれたことで、その後の薩摩黒幕説などの「異説」の想像を促すきっかけになったかもしれない。2011/10/05

nobody

2
『お~い!竜馬』を読んでから本書を読むと、スラスラ読めて面白い。漫画にあったことが本当に史実だったのか! と驚くことが多かった。ただ、この種の本には残念ながらよくあることだが、事績の集積としての価値に留まる。龍馬の「藩」というものへの考え方、武力討幕への態度についての分析はブレていて全くなっていない。あと、「数千年の日本の歴史を大きく変えた明治維新」というのは大風呂敷に過ぎよう。2016/03/15

ココアにんにく

0
20050312

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