出版社内容情報
アンコール遺跡が、どのように人々に「受容」され、カンボジアの象徴となったのか、史料を駆使し、植民地時代にさかのぼって検証
内容説明
いまやカンボジアの象徴とみなされるアンコール遺跡は、いかにして人びとに「発見」され、受容されてきたか。植民地化以前の語りにはじまり、植民地時代の教育雑誌や宮廷舞踊、さらには独立後のナショナリズムとの関連で、アンコールがどのように位置づけられてきたかを厖大な現地史料を駆使して検証する。
目次
第1章 カンボジア研究のアンコール偏重
第2章 植民地言説の影響に先立つアンコール観
第3章 クメール語訳されたアンコール研究―『カムプチェア・ソリヤー』誌の記事から
第4章 教育雑誌と歴史叙述
第5章 「伝統」になった宮廷舞踊
第6章 ナショナリズム成立期のアンコール観
第7章 独立後への影響―ナショナリズムのなかのアンコール
著者等紹介
笹川秀夫[ササカワヒデオ]
立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部専任講師。1968年、東京生まれ。1994年、北海道大学文学部文学科中国文学専攻課程卒業。2001年、上智大学大学院外国語学研究科地域研究専攻を単位取得のうえ、満期退学。2004年、上智大学大学院より、博士(地域研究)の学位取得。日本学術振興会特別研究員を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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