新潮選書
絵のなかの魂―評伝・田中一村

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  • サイズ B6判/ページ数 214p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106035654
  • NDC分類 721.9
  • Cコード C0323

内容説明

1977年9月、奄美大島の陋屋で、看取る人もなく、ひっそりと世を去った日本画家・田中一村。ところが、歿後数年にして爆発的な人気を得て、田中一村記念美術館が設立されるに至る。神童、天才画家といわれたものの、画壇に容れられずに孤立、50歳で奄美に渡り、極貧に耐えながら亜熱帯の動植物を描き続け、澄明な画境に達するまでの苦闘を辿る。

目次

第1章 早熟な天才画家(栃木‐東京)
第2章 田園の隠遁者(千葉時代)
第3章 放浪の画家(奄美・前期)
第4章 あくがれいづる魂(奄美・後期)

著者等紹介

湯原かの子[ユハラカノコ]
1971年、上智大学仏文科卒業。大学院を経て、1984年にパリ4大学第三課程博士号、1999年に同大学新制度博士号を取得。淑徳大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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yoyogi kazuo

1
田中一村の評伝。先行の「アダンの画帖 田中一村伝」を読めば十分だろう。画家の生涯を描くのに絵がない本というのはコーヒーのないアイスコーヒーのようなものだ。2023/08/06

榊原 香織

1
良い評伝2020/01/10

実穂

0
自らの画を描くことにこだわりが強く、中央画壇からは認められず、奄美で晩年の19年の年月を過ごし、南国の素材をモチーフに独自の画を極めた日本画家、田中一村。彼の一生を描いた書籍。とりわけ奄美での最後の7年間の、一心不乱に自分が求める絵だけを追求した一村の厳しい生きざまは凄まじいと感じた。著者の湯原かの子さんによれば、「帰るべき故郷としての千葉も、心の同伴者たる姉も失い、地縁・血縁のしがらみのいっさいから離脱して生きる一村は、自己の芸術世界にしか根づく地を持たない、この世の漂泊者であった。」2010/09/25

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