新潮選書
天才がどんどん生まれてくる組織

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106035517
  • NDC分類 370.4
  • Cコード C0395

内容説明

白土三平の『サスケ』では、なぜ猿飛佐助は殺されても生き返るのか?その秘密は、佐助が敵の忍者に発した「われらはみんな猿飛だ」という言葉にある!「基本技の共有」という概念から個人と集団の関係を説き、音楽の斎藤メソッド、漫画家の卵が集ったトキワ荘、テレビ番組「スター誕生」、日本の科学界を牽引した「理研」など、才能を増産する仕組みを探る。

目次

第1講 猿飛佐助は個性を超える
第2講 ヨハン・クライフとカルロス・ゴーン
第3講 世界的音楽家を輩出した斎藤メソッド
第4講 奨励会というスーパー教育システム
第5講 サッカー選手養成組織 清水FC
第6講 宝塚音楽学校の密封錬金術
第7講 藩校の教育力
第8講 スター誕生!
第9講 漫画家の青春溶鉱炉
第10講 週刊マンガ誌という怪物
最終講義 「なにを研究してもいい」理研を育てた太っ腹キャラ

著者等紹介

斎藤孝[サイトウタカシ]
1960年静岡県生まれ。東大法学部卒。同大学教育学研究科博士課程を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション技法。2001年、『身体感覚を取り戻す』(NHKブックス)が新潮学芸賞を受賞。暗誦・朗誦を打ち出した『声に出して読みたい日本語』がベストセラーになる。著書多数。NHK教育テレビ「にほんごであそぼ」の企画・監修も務める
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マエダ

93
音楽、スポーツ、宝塚と各分野の才能が育つ組織とはどういうものなのかを本書では紹介している。天才という個に焦点をあてるのではなく、それを育み多数の天才を生み出すプロセスはどのようなものなのかをいく例にもそってあげていて、指導者や環境は非常に重要であり、教育という面で学ぶところが多い。2016/04/06

たまきら

20
「天才」の定義がまずあやふやであるが、教育現場の素晴らしさと言う部分で読むと興味深い。すべては指導者、適切な環境=設備、情報、競争相手だろう。そういう意味では日本の教育現場は日本国内での活動のために成立しているので、国際的な視点で人と出会うには海外の教育現場が重要な気がする。理研には苦笑い。的確に問題点を述べている。2016/05/12

あべし

5
この本から得られた、「天才を生み出す学級経営」のヒントは次の3つです。 ① 具体的な目標が示されていること ② 先を見通した段階的なシステムが仕組まれていること ③ 高く厳しい課題の提示にそれを支える激励があること 伸びていく組織について、色々な実例を元に話が進んでいた。そんな中でも特に印象的だったのが、「厳しいことはやらせるが、決して厳しく指導をしない」ということだ。 大声を出すこと。 いやになる程やらせること。 脅すこと。 そんなことは、どんな組織だってしない。学校教育よ、目を覚ませ。

aoi

5
12個の具体例が挙げられていてとても分かりやすかった。 “天才”を生む出すシステム(=型)をつくり、それを技化すること。 それは、強烈なあこがれや情熱、目的意識や誇りなどによって支えられる。 そうすると、“天才”は個人的なものではなく共有される。 齋藤さんの本は、それぞれ色々な切り口で型と技の重要性が説かれている。 2012/10/26

あべし

4
 再読。  ここで学んだことを、これまで自分が学んできた教育論と合わせて、来年度の学級経営に生かしていく。  どれだけ「教室」という現場に落とし込めるかは分からないが、意外と落とし込めそうだ。自分の中でそれが明確になった時、どれだけワクワクしながら初日を迎えることができるだろうか。楽しみで仕方がない。  この本を読んで、大きく4つの可能性が浮かんできた。  「授業論」「学級の核」「子どもの居場所/安心安全の確保」「国語の授業システム」である。この4つの可能性から、学級の地盤がなんとなく出来上がってきた。

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