内容説明
この本には、エジソンの発明以来、アメリカ映画とアメリカの映画界がたどってきたおおよその道のりが記されている。どんな映画を見れば、アメリカ映画の真髄に触れることができるか、映画を楽しみながらその歴史をたどることができるかも書かれている。さらには、アメリカ映画の歴史が、アメリカという国や社会の歴史とどう関わってきたのか、アメリカ映画は何故現在のような国際性をもち得たのか、についても、分析し、考察を加えた。
目次
ザナック、フォード、そしてフォンダ
ギャング映画とスクリューボール・コメディ
ホークス、ボガート、ヒューストン
ウォルト・ディズニー
セルズニックの時代
ヒッチコックとウェルズ
女優たちのすさまじき闘い
スペンサー・トレイシー
フィルム・ノワール
赤狩り〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
saladin
2
下巻は1930年代から『タイタニック』に至るまで…となっているが、実質的には1940年代の記述まで。それ以降はかなりの駆け足で”教科書”としてはあまり役に立たない。1950年代になると、テレビの普及などでハリウッドが停滞期に入るので著者の興味が薄れたのかも。個人的には1940年代後半からはじまる、いわゆる”赤狩り”に興味があったので勉強にはなった。が、本書の性質上サラッとした記述なので、『レッドパージ・ハリウッド』など専門に扱っている本を読みたいところ。2020/04/12
Gen Kato
0
監督から、スターから、作品から。あるいは彼らの逸話（伝説）から。映画を通して見た「20世紀アメリカ論」。個々の役者・監督評については異論もあり（ちょっとした事実誤認もあり）ますが、おもしろく一気読み。2016/02/19
marsh
0
この作品ではハリウッド映画を30年代、40年代、50年代、60年代〜と大きく分けてその時代の大きな流れ、個別の製作者、監督、俳優を分析して纏めてくれています。至る所に著者の映画愛を感じますね。またコロナ禍の現在、Amazonプライム・ビデオやBSでアメリカ映画を愉しむ機会も増えていますが、そうした時に羅針盤の機能も果たすのではないかと思います。1998年発行なので、既に23年経っているので続編を期待しています。 2021/03/02
