新潮選書<br> 光源氏の人間関係

新潮選書
光源氏の人間関係

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  • サイズ B6判/ページ数 264p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106004735
  • NDC分類 913.36
  • Cコード C0395

内容説明

源氏物語には近代小説の人物関係パターンのすべてがある。年増を嫉妬に狂わせる男、求愛を拒んで母たらんとする女、恋の宿敵同士、牽制しあう男たち―人物関係から紫式部のドラマツルギーに迫る。

目次

第1章 光源氏の宿命的な誕生
第2章 光源氏の青春
第3章 壮年以後の光源氏
第4章 新しい物語の模索

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

真理そら

66
宇治十帖をこれほど丁寧に扱ってもらえるとは、という感謝で読み終えた。源氏物語の最も主要な人物ともいえる紫の上の死を西行と重ねた部分も興味深かった。源氏物語は物語としての様々な類型の集合体なので何度読んでもその時の読者の置かれた状況によって発見がある。この評論はそういう雑然とした自分の脳内を整頓させてくれたという気がする。2020/11/19

れじーな

2
【再読】一度読んだのを忘れて借りてしまった悔しさで読破。それでも読む度に考えさせられます。光源氏という人物を通しての人間の苦悩よりも、後半、宇治十帖(特に浮舟)に主題を置いた展開には著者の気迫を感じます。ばらばらとした印象、唐突な終焉、私の宇治十帖に対する感想がそれなのですが、これを読むとそれこそが「源氏物語」が抱える一番の苦しみなのだと説得され、受け入れらるようになりました。そして「源氏物語」が幾つ物話型を包括し、再構築しているという論は、「源氏物語」が物語の初めのように捉えていた私には嬉しい驚きでした2010/04/11

モカ

1
他の物語との話型を比べることで、『源氏物語』が意味するものがよく分かった。宇治十帖の解説がとても良かった。もう一度『源氏物語』読み直してみたくなった。2022/07/06

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