新潮選書<br> 生き方の研究

新潮選書
生き方の研究

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784106003325
  • NDC分類 280.4
  • Cコード C0323

内容説明

先人がその生涯を通して混沌の現代人に語りかけてくるものは何か?己の信念のもとに生き抜いた古今東西の19人の人生を考え、いかに生き、いかに死すべきかを問い直したユニークな試論。

目次

序 生き方の探求について
人生の短さについて―セネカ
放浪について―ロビンソン・クルーソー
迷いについて―陶淵明
三つの道について―与謝蕪村
生涯の最も大切な時期について―ファーブル
規則正しい生活について―カント
男の純情について―在原業平
忍耐について―マンゴ・パーク
心のゆとりについて―兼好法師
才能について―ブラームス
幸福について―大田蜀山人
強烈な自我について―八大山人
意志と情熱について―シュリーマン
直情径行について―木曾義仲
デーモンについて―ドストエフスキー
名声について―アインシュタイン
よき晩年について―王安石
金銭について―井原西鶴
悟りについて―正岡子規

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tsuka

4
人生とはドストエフスキーにとって、デーモンの気まぐれに他ならず、生きるとはデーモンの命じるままにどこまでも運命に挑戦すること。それはなんと人間的な生き方ではないか…と書いていたが、デーモンは悪魔ではなく、その人間をつき動かす正体不明なもの。彼は小説の中で勤勉な生き方を否定している。何か財産を構成するために必要な付属物とならないと言っている。彼自身は賭博癖が一生治らず、好き好んで破壊的の生き方をしてきたようだ。運命に挑戦するとは。自分の欲望の思うままに生きていくということを言っている。 2022/03/05

しわじい

0
121p  この意味で才能とは、運命という鉢の上に花開く植物、といってもよかろう。いい鉢に植えられても、水を与えられなければ枯れてしまう。与えられすぎれば根を腐らせてしまう。適切な世話を受けても、ひ弱だったら、やはり花は開かない。人がそれぞれの才能を伸ばすということは、なんとむずかしいことか。それは、おのれの意志と、自分がそのなかに置かれたさまざまな条件の複雑な組合せによるからである。 2012/02/27

和菓子男子

0
哲学によって知を愛する。 知を愛することによって心を知る。 だからこそ、人生について考えることによって、自分を知ることができる。 この本は人生の解答集ではなくて参考書である。 この本を読めば、幸せへの地図を作るためのコンパスを手に入れることができる。2013/06/29

Ayano

0
退職された方にいただいた本。ドストエフスキーのデーモンについての章が1番印象に残った。エッセイではなくても彼の著作には少なからず彼の中のデーモンが垣間見られるのかと思うと、作品の見え方も変わりそう。有名な偉人が多く取り上げられているけれど、生み出した作品は出てきても生き様とリンクしてはあまり考える気機会もなかったので勉強になった。人が言動などのアウトプットにはその人の生き方が現れているのだと改めて感じた。2023/12/24

Mマジパン

0
昔買った本。時々読み直している。高校で習った内外の古典の著者や、偉業を成し遂げた人々がいかに生きたかを、コンパクトにまとめている。それぞれ原典に当たり、かみ砕いて作者独自の視点で「生き方の原理」のようなものが解説されている。原典を読んでみようという気持ちになる。特に、ファーブル「昆虫記」、シュリーマン「古代への情熱」、変ったところでデフォーの「ロビンソン・クルーソー」などは青少年(?)のころ胸をときめかせて読んだことを思い出す。元気がもらえる本である。2021/07/04

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