新潮選書<br> アングロサクソンと日本人

新潮選書
アングロサクソンと日本人

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  • サイズ B6判/ページ数 225p
  • 商品コード 9784106003233
  • NDC分類 233
  • Cコード C0330

内容説明

イギリス人はドイツ人であり、木の家に住み、先祖神をまつり、神木をあがめ、死んでも生まれかわって子孫に出てくると信じている―と言ったら阿呆と言われるだろう。しかし日本に仏教が渡来する頃までのイギリス人はそんなものだったと知った時の驚きは、30年後の今も続いている。ではどうして今ではお互にこんなに違ってしまったのだろう。そんな疑問に対して私なりに答えを出してみたいと思った。

目次

第1章 「高等宗教」がやってきた
第2章 国語が消えた
第3章 都市が生まれた
第4章 理性より常識を
第5章 国語の整理の仕方
第6章 イギリスはわれわれに何を教えるか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Honey

11
日本人とイギリス人に思わぬ共通点が…どちらも”大和言葉”を持っている、とかそんな話から、双方の文化史を具体的な歴史エピソードで解説。学校で習った歴史の通説が?だったり、今当たり前のように疑問にも思わなかった事柄の成立について、など、とても面白くて、本の見た目は堅そうなのに、良い意味で裏切られました♪ それにしても著者の博識さと頭の柔軟さに改めて感動。 そして、今の日本に特に大事なこと…自らを平和至上主義であると宣言すると、必ず付け入られるという世界史的事実。2019/08/01

水無月十六(ニール・フィレル)

3
イギリス人はドイツ人であり、3大宗教のキリスト教が現れるまでは先祖崇拝が主流で、日本とよく似た社会構造をしていた。そういうところから、英語に関する国語問題について書かれていて英国文化史としても読める。平和主義が戦争を招いたというイギリスのパラドクスと、沈黙は金なりではなく、沈黙は同意という話は興味深く、考えさせられた。以前読んだアメリカ英語の発想術という本に書かれていた、言葉に表さない内容は存在しないという話を思い出した。講演をもとに文章化したものなので、多少表現に読みづらいところがあった。2016/01/17

四土佐舞椎

2
元々が著者の講演を基にされているお陰か、日英の文化比較がとても分かり易い言葉で書かれていました。現在のイギリスは常識ある一流国という印象がありますが、長いスパンで俯瞰すると、そうではない時期もあった。このような視点は私にとって新鮮でした。現代の国々も栄えたり、衰えたりしていくのだから、今の力関係は不変ではないと認識できました。興味深く読ませて頂きました。2015/02/22

SG1

1
8つのパラドクシカルな事象を論じる名著。ウクライナ戦争の理解にも役立つと思い、あらためて娘に強く一読を薦めた: ・キリスト教、仏教の受容。 ・国語、古典文学の成り立ち。 ・英文法、英語辞典の成立。 ・初代首相ウォルポールと議会制民主主義の成立、田沼意次との類似性 ・デビッド・ヒュームの哲学、人間本性論。 ・ネヴィルチェンバレンの対独宥和政策。

tamagotree

1
日本やイギリスの歴史の生い立ちが非常によくわかる。2010/08/19

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