新潮選書<br> 十八世紀パリの明暗

新潮選書
十八世紀パリの明暗

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  • サイズ B6判/ページ数 210p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106002847
  • NDC分類 235.05

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

印度 洋一郎

3
元々は雑誌「ユリイカ」のコラム。十八世紀のパリの社会について、食、照明、トイレ、給水、衛生、育児等様々なテーマについてちょこっと解説。垂れ流しの大小便と点在する墓地のために不潔で臭い街並み、生活用水が集中するセーヌ川も又臭い。増加し続ける人口に給水が間に合わず、専ら水売りに頼っていたので入浴も稀。だから、人も臭い。それでも、有閑階級の貴族による社交(王権が強いので政治的な権限がなく、暇を持て余す)が華やかな世界を作り、王族が自分の領地を開発させたパレ・ロワイヤルが殷賑極まる繁華街に。臭くて華やかな時代だ。2023/05/30

韓信

1
最近の流行りに従えば「アンシャンレジーム下パリの24時間」とでも言えそうな、革命前夜のパリ風俗誌。絢爛豪華な王侯貴族の食事、汚物と悪臭にまみれた街並み、入浴が医療行為とされ滅多に風呂に入らぬ人々、汚濁したセーヌの給水事業、悪徳と快楽の殿堂であり革命の震源地でもあったパレ・ロワイヤル、結婚と別物と割り切られていた恋愛等々、美点も汚点もないまぜに、名著『グランド・ツアー』の著者が平易にいきいきとパリの生活を描き出す好著。王の起居から婦人のメイクまで、「見せる」ことに主眼をおいた生活はSNS全盛の現代にも通じる2021/12/26

Mikio Katayama

1
国王・貴族の食事、社交が最優先の享楽的で退廃的な日々、当時のパリの匂いの強烈さ、衛生状態のひどさなど、18世紀パリの社会風俗を当時の記録から描き出す。啓蒙思想、ロココ文化、フランス革命の時代のパリの生活の様子は実に興味深い。2020/12/27

Takeshi Fujikawa

1
現代から思えば、汚くて臭くて恐ろしい当時の空気感がよく分かる。2012/08/21

うずまき

0
発行が1985年頃と言うこともあって、おそらく今となっては、十八世紀のパリの文化に対しては、もっと別の情報が盛り込まれたものが望まれているようにも思う。発行年を考慮に入れながら「楽しく」読むのがベストかな、と。 2011/02/27

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