新潮文庫<br> ボヴァリー夫人 (改版)

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新潮文庫
ボヴァリー夫人 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 500p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102085011
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社トリスタの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

75
「こんなの、パリではよくありますよ」平凡な結婚生活に倦怠した主人公が、姦通と借金により窮地へ追い詰められていく。緻密な物語構成、客観的つ精緻な風景・人物描写、話法の妙など著者の様々な文章表現の追求は本作で見事な結実を見せる。ロマン主義的な憧憬と現実の相克に悩む主人公を筆頭に、呆れるほど愚鈍な夫、実直に生きていくオメー、引っ込み思案なレオン、世慣れした裕福なロドルフら男性陣の人物造形も魅力的で、相互に存在を引き立てている。欲望と焦燥に駆られて破滅していく主人公の断末魔は迫真だ。ある意味誰もが彼女ではないか。2018/03/24

ケイ

67
20年ぶりの再読。数度目であっても、登場人物の俗物ぶりに気分が悪くなるほど物語に翻弄された。ボヴァリー夫人は分不相応な夢を見すぎたのだろうか?夫以外は誰もかも彼女から奪いとろうとするだけだ。二人の愛人も彼女に一時的に愛を与えはしたが、彼女は満たされず、二人は危機に陥った彼女を助けなかった。ルールーとオメー氏の欲深さが目立つが、みなそれぞれの立場にみあった物をボヴァリー達から奪っていっている。ボヴァリー夫人は純情すぎたのではないか。これは単なる不倫の物語ではなく、人間の欲望の浅ましさを描いているように思う。2013/12/07

かごむし

42
こんなに苦しい思いをしながら読まなければいけない小説があるのだろうか。主人公に寄り添いながらページを繰るたびに、不安になり重い気分になった。涙が流れるというのは感情の表層的な部分の刺激にすぎないのかもしれない。もっと深いところ、そういうところに響く読書だった。読み手というのは不自由なものだ。登場人物に語りかけることもできず、物語を変えることもできない。バカ!と古い友人をしかりつけたいような気持ちになった。心の底では愚かで身勝手な主人公を愛しているのだろう。生きることについて考えさせられる偉大な小説だった。2019/04/10

藤月はな(灯れ松明の火)

42
色彩や光、匂いなどの鮮やかさの描写が細やかな不倫小説として有名な「ボヴァリー夫人」。恋に恋した少女の身空で結婚してしまい、夫に失望していくエマの姿が母と被りました。エマの子供への冷淡さは「親も一人の人間」と頭で理解していてもやっぱり、辛くて、だからこそ家族を作るのが怖いと思ってしまいます。悲劇のヒロイン気取りで自分で変えようとする力もないのに男の自己満足なロマンチズムの駆け引きに夢中になり、破産へと進むエマやそんな妻にベタ惚れで気づかないシャルルの愚鈍さは私達の中にもあるからこそ、苛立ちつつも嘲笑えない。2012/12/13

うらなり

25
講談社世界文学全集11巻。中村光夫訳。主人公エンマも、夫シャルル、若いレオン、銀流しロドルフも自分や、自分の関連する実在の人物がいてその内面の描写が素晴らしい。パリとルーアンの中間地マントで女流詩人との交流経験などが元になって作者30代で作品が完成された。その後、宗教や良俗を汚した罪でボードレールなどと同様に起訴されるが、その後の作者の人生もエンマのように親類の破産になど巻き込まれ、結婚もせず希求していた理想の家庭も築けず、この作品に自分の人生すべてをつぎ込んでしまい、燃え尽きてしまった感がします。2021/02/21

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