新潮文庫<br> 聖ヨハネ病院にて

新潮文庫
聖ヨハネ病院にて

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  • サイズ 文庫判/ページ数 258p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101500119
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

59
内容のレビューをしたいが、この書影が汚くて不可思議で意欲が削がれる。何でこんなに余白を取るのか?せめて本を真ん中に鎮座ましませよ(笑)。そんなこんなの聖ヨハネ病院であるが、上林暁の名作集である。上林暁は全集は十何巻も出ているが、文庫は数冊しか出ていない。今でも新刊書店で入手できる著作は、大きな書店で探しても1~2冊ぐらいではなかろうか。惜しい事である。やはり表題作は切ない。精神を病んだ上に視力を失った妻への介護の話。その後、上林さんも二度の脳卒中になり妹に介護してもらうようになる。感動と共に勉強になる。2019/08/30

おおた

18
露悪的な私小説は苦手。でも上林暁の小説は私小説でありながら僅かな客観性と笑いを含んでいるところが好き。本作は妻が貧しさなどの環境故に精神病院に入ってしまうことになるので、著者の作品の中では最も露悪的と言えるかも。寝ていると四国に遠く離れて暮らす長男の寝小便の音がじょじょじょと聞こえる「小便小僧」などはこのテーマに固執しなければマジックリアリズムの趣さえある、侘しさの塊。まあ、ろくに働いていないダメ人間と言えばそれまでなのだけど、それでもこの小説群が好きだと言わせる優しさと哀しさと無力感の描写がいいのです。2017/12/24

きりぱい

6
「小便小僧」がよかった。ことの大変さも、身勝手に憐れんだり疎んじたりしてしまう自責の念もわかるだけに、可笑しいやら、こちらのやましさまで露わにされた気がするやら・・。そういう心理のあやは、「明月記」や表題作にも表れていて、精神を病む妻と滅入りそうな内容なのに、おかしみや救いもみられて、潔い短編に滋味深さが感じられる。「天草土産」のどこか若い愛情の睦まじげなムードや、「薔薇盗人」も非常に印象的。2012/02/07

eazy

1
初めて読む私小説家。いいですねえ。2003/06/06

読酌人

0
角川文庫版と違いがあるのでしょうか?2015/05/21

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