内容説明
時代小説の第2集。誤解から役人の妻との過去を疑われた男が、逃れるすべのない絶海の孤島佐渡に送られ、金山の湧き水を汲み出す水替人足として想像を絶する地獄の苦しみを味わう『佐渡流人行』。下級役人の哀しい運命をたどる『甲府在番』。江戸っ子の意地を痛快に語る『左の腕』。ほかに『陰謀将軍』『腹中の敵』『秀頼走路』『戦国謀略』など戦国時代に取材した力作8編を収める。
著者等紹介
松本清張[マツモトセイチョウ]
1909‐1992。小倉市(現・北九州市小倉北区)生れ。給仕、印刷工など種々の職を経て朝日新聞西部本社に入社。41歳で懸賞小説に応募、入選した『西郷札』が直木賞候補となり、1953(昭和28)年、『或る「小倉日記」伝』で芥川賞受賞。’58年の『点と線』は推理小説界に“社会派”の新風を生む。生涯を通じて旺盛な創作活動を展開し、その守備範囲は古代から現代まで多岐に亘った
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。