新潮文庫<br> 熱帯樹

新潮文庫
熱帯樹

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  • サイズ 文庫判/ページ数 305p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101050362
  • NDC分類 912.6

内容説明

兄妹相姦から心中に至る悲劇「熱帯樹」ほか「薔薇と海賊」「白蟻の巣」等代表的戯曲3編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社トリスタの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

228
三島由紀夫の30代前半に初演された、今ではややマイナーな戯曲3篇を収録。『白蟻の巣』は、幕切れが幾分もの足りない気はするものの、いずれも構成の妙と、緊張感が途切れることなく持続する、実に濃密なお芝居だ。散文作品では華麗な情景を描き出す三島だが、こうした戯曲では登場人物のセリフだけで物語世界を構築していくのであり、また別種の才能や工夫が必要だろう。そして、戯曲を読むと、三島の真骨頂はむしろこちらにこそあるのではないかとさえ思えるのだ。表題作の『熱帯樹』で描かれる兄妹の近親相姦の情念の表出は、とりわけ見事だ。2012/10/21

双海(ふたみ)

22
表題作「熱帯樹」が好き。兄妹相姦から心中へ・・・。「熱帯樹」は澁澤龍彦がエッセイ:「インセスト、わがユートピア」の中で近親相姦がひとつのユートピアであるという論の一例として提示しいる。タブーと云うことを考えてみると、私たちはつねに望ましいものを己に禁ずるのである。つまり、近親相姦とはそのような性質のものである。2014/07/01

mikarin

16
「熱帯樹」のみ。大富豪の家のねっとりただれた内幕という退廃的で耽美的な話。登場人物のだれにも共感できない。文字で読むだけだと母と妹に振り回される勇が情けないけれど、これを絶世の美少年が演じたりすると切なくてはかない美しい物語になるのかも。戯曲というのはやっぱり舞台があって演出家と俳優がいて実際に演じなければ未完成なのだと感じました。2018/09/28

ちゃっぴー

13
戯曲3編。愛と嫉妬が入り交え、そこへ妄想が加わり、あぁドロドロ。そこは熱帯樹が生茂る世界。どことなく屈折している愛と嫉妬に目が離せない。2019/03/15

こたろー

10
兄妹相姦と悲劇。「肉慾にまで高まった兄妹愛というものに、私は昔から、 もっとも甘美なものを感じつづけてきた」と告白する著者と、私も立場を同じくする者です。この『熱帯樹』の他にも、『音楽』や『幸福号出帆』などにおいても兄妹愛をモチーフとしていることが、妹への愛の大きさを示していると思います。(ヤンデレのよさが僕にはわかりませんが) 『薔薇と海賊』はもっとも三島らしい作品。三島は自決の年、この作品の舞台稽古の最中、第二幕の終りの台詞に涙したそうです。 2012/04/06

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