小学館ライブラリー<br> なわばりの文化史―海・山・川の資源と民俗社会

小学館ライブラリー
なわばりの文化史―海・山・川の資源と民俗社会

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  • サイズ A6判/ページ数 270p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784094601237
  • NDC分類 384.36
  • Cコード C0339

出版社内容情報

自然破壊や資源枯渇にどう対処すべきか…。自然の恵みを享受しつつ、資源を枯渇させない技術やしきたり、規制を生みだしてきた、古来からの資源利用・自然保護の知恵に学び、自然と人間との共生を探る。

 乱開発、乱獲による生態系の破壊や資源の枯渇がさけばれ、保護か開発かが問われて久しい。本書は、自然と人間との共生の道を探るうえで、縄文時代から培われてきた自然観や慣習をいま一度見直すことが重要だと強調している。 古来から人々は豊かな自然の恵みを利用しつつ、獲り過ぎを防ぐために、なわばりや禁漁区、入会いなどのしきたりや慣習を生み出してきた。資源を管理・保護し、枯渇を防いできたその営みの背景には、人間は自然界で生かされている生き物のひとつにすぎず、自然は人間だけのものではないとする自然観があった。 このような慣習や知恵、自然観はいつから失われてしまったのか。なぜ、人間が自然を支配できると考えるようになったのか。効率・利益優先の開発や資源利用を進めてきた近代化のなかで軽視され、古いタイプのものとして切り捨てられてきた慣習や観念を、歴史をたどりながら見直し、現代における自然とのかかわり方を再考する。

内容説明

自然はだれのものか?山野河海の恵みを享受しつつ、資源を枯渇させないために生み出された「なわばり」の知恵。古来の自然観から探る、資源利用と環境保護の将来像。

目次

自然観の系譜
列島の資源と文化
なわばりの生態と文化
なわばりの文化史(境界と支配;共有と入会い;禁猟(漁)の歴史とカミの世界)
カミ・人・自然となわばり