死なないでいる理由

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  • サイズ B6判/ページ数 267p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093873444
  • NDC分類 104
  • Cコード C0095

出版社内容情報

都市やファッションなどの評論から文学論まで新聞・雑誌などで幅広い発言を続けている哲学者の現代文明批評である。現代人の特徴である「いのち」の根っこの弱さ、寂しさ、壊れやすさの理由を都市生活の中から考える。

 本書の内容は4部構成である。第1部「妙に哲学的な時代」は、日本は政治・経済・教育などが混乱している今こそ、考えるという哲学的思考が必要であると、歴史的に論証する。第2部「寂しい時代」は、不幸の声ばかりが聞こえ、なぜ幸福論が語られないかについて、文学作品などを引用しながらコミュニケーションがとり難い現代の寂しい時代を解明する。第3部「ひととひとのあいだ」は、医療や教育現場でのひととひとの曖昧な関係、変化する家族のかたちについて言及する。第4部「都市的な感情」は、都市の風合いとして、様々な文化の集積所である都市とひととの関係、日本においてのブランドの意味を語る。

内容説明

生きることの意味、老いることの意味、自分がここにいることの意味。現代人の「いのち」の根っこの弱さ、寂しさ、壊れやすさの理由を都市生活から解き明かす。

目次

1 寂しい時代(時が去りゆく、物が消える―現代の奇妙な喪失感情について;死なないでいる理由―消えた幸福論)
2 ひととひととのあいだ(見えない死―医療の現場で;うつろいゆく成熟のイメージ―教育の現場で ほか)
3 都市の感情(都市のテクスチュア;「顔」という現象―似顔絵が描きだすもの ほか)
4 哲学とファッション(妙に哲学的な時代;ブランドに映るニッポン)

著者等紹介

鷲田清一[ワシダキヨカズ]
1949年京都市生まれ。京都大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程修了。関西大学文学部教授などを経て、現在、大阪大学大学院文学研究科教授。哲学・倫理学専攻
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