絵小説

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  • サイズ A5判/ページ数 140p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784087748161
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

6つの詩篇が、絵師の筆を走らせ、異界の幻影が、作家の目を惑わす。この虚構に迷い込むのは、あなた。短編の名手と挿絵の巨匠による、奇跡のコラボレーション。

著者等紹介

皆川博子[ミナガワヒロコ]
1930年京城市(現ソウル周辺)生まれ。東京女子大学英文科中退。’73年『アルカディアの夏』で小説現代新人賞を、’85年『壁―旅芝居殺人事件』で日本推理作家協会賞を、’86年『恋紅』で直木賞を、’90年『薔薇忌』で柴田錬三郎賞を、’98年『死の泉』で吉川英治文学賞を受賞。ミステリ、時代小説、幻想小説など幅広いジャンルにわたり執筆を続ける

宇野亞喜良[ウノアキラ]
1934年名古屋生まれ。名古屋市立工芸高等学校図案科卒業。’56年日宣美展特選、’60年日宣美会員賞、’66年東京イラストレーターズクラブ賞、’82年講談社出版文化賞挿絵賞、’89年サンリオ美術賞、’92年赤い鳥挿絵賞など受賞多数。’99年紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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文庫フリーク@灯れ松明の火

108
「生誕は流離の始まりを意味する。はじめの流離を冬と呼び、終わりの流離を冬と呼ぶ。冬と冬のあいだは、歳月で数えれば七十年をさらに五年越えたが、時間はあたかも一本の扇子のように、折りたためば、始めの冬と終わりの冬は重なってひとつになる」こんな文章、巻頭作品から魅せられたなら、同じ幻想にこの身を浸せなくとも続きを追わずにいられない。皆川博子さんが好みの詩の一節をグラフィックデザイナー宇野亜喜良さんに渡し、それを発想のきっかけにした絵を宇野さんが描く。詩と絵をもとに皆川さんが物語を紡ぐというコラボレーション。→2015/06/07

YM

100
読友さんにご紹介いただきました。皆川さん×宇野さん、怪談絵本に続いて2冊目。とんでもないの見つけちゃった!この本、僕の好きな皆川さんが炸裂しとる!どれもすごいけど、「沼」と「塔」がめちゃおもしろい!「塔」なんてもう僕が好きな要素が全部詰まってる!なんかよく分かんないけど気持ち悪いし、怖いし、でもゾクゾクするようなエロスもあるし、笑っちゃうし目が離せない。香り立つような魅惑の世界だ!読んでる間、ずっと体がウズウズしちゃって、なんか頭が痒かった!なんだこれ、サイコー!!2015/01/26

aquamarine

82
皆川さんが選んだ詩を元に描かれた宇野亞喜良氏のイラスト。幻想的で繊細で詩とのイメージを重ね合わせてため息をつく。さらにそのイラストをもとに皆川さんが書いた小説が続く。私の周りからは音が消え、少し昔の匂いがやってくる。泥と血の匂い、ざらつく手触り、確かに知っている誰か…。ふっとつめていた自分の息を吐く音で現実の音が戻ってくる。しかしそこで終わりではない。宇野亞喜良氏のイラストに戻るとそれは先ほどとは違う意味を持った鮮やかな色で私を迎えるのだ。そんな幸せな時間をくれる短編が6つ。「美わしき五月に」が特別好き。2019/10/15

コットン

67
natsukoさんのオススメ本。のち叔父の妻となる蝋燭屋の冬と幼稚園で出会う場面が印象的な『赤い蝋燭と…』が宇野さんの冬とwho areとあるロゴ入りの絵とともに良い。柳川貴代さんの装丁も素敵。2018/08/05

mii22.

46
作家とイラストレーター、ものを創り出すひとのイマジネーションは果てしなく拡がりとんでもないものを産み出す。皆川博子×宇野亜喜良はやっぱり最強です。濃密で美しく毒々しい世界に深く酔わされクラクラします。この本はかなり危険です。最後の〈あれ〉がなかったら現実世界に戻って来られなかったかも...。でも、またこの魅惑的な世界に酔わされたいと思うのです。2015/01/30

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