武士猿(ブサーザールー)

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  • サイズ B6判/ページ数 322p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087712971
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

警察小説の名手が本領発揮! 格闘歴史小説。
琉球の伝統武術「唐手」伝説の使い手・本部猿を描いた痛快な格闘小説。本土へ渡った彼は、数々の他流試合を通じて手の強さを証明し、失われた沖縄人の誇りをとり戻すことができるのか…!?

内容説明

舞台は、廃藩置県後の沖縄。琉球王族の三男坊・本部朝基は、王家の武術「御殿手」を習う兄に勝つため、琉球伝統の「手」の修行を始める。路上で実戦の修行を重ねるうち、沖縄の人々が抱える劣等感に気づいた朝基。本土で「手」の強さを証明し、沖縄人に誇りを取り戻すことはできるのか…!?沖縄から大阪、東京へ。沖縄武士の誇りを懸けた闘いが今、始まる―。

著者等紹介

今野敏[コンノビン]
1955年、北海道生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業。大学在学中の1978年に「怪物が街にやってくる」で第4回問題小説新人賞を受賞し、デビュー。レコード会社勤務を経て、専業作家となる。2006年、『隠蔽捜査』で第27回吉川英治文学新人賞を受賞。2008年、『果断 隠蔽捜査2』で第21回山本周五郎賞、第16回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)をダブル受賞する。空手の有段者で、自ら「空手道今野塾」を主宰。日本推理作家協会常任理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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まさと

32
面白かった。隠蔽捜査以外では初めての今野さんの作品。唐手に捧げた朝基の人生。理想と現実との間で戦いながら貫く信念には驚かされた。朝基に勇気を貰えた。最後の息子のセリフもお気に入り。たいへん楽しめました。2014/09/23

kiyoboo

28
空手の原点、沖縄では「手」と呼ばれていたころの話。実在した人物朝基氏が本土へ出て広めるまでがていねいに描かれている。作者は空手道の師範代だからこその臨場感を味わえる。「拳を打ち込んできた。かわせない。そう思ったとたん、前に出ていた。」「突っ込んでくるところに。こちらも出て行った。それで、肘打ちの威力は何倍にもなった。」などなど。ワクワクする文が踊る。飛び入り参加したショーのエピソードも脚色なしの話しだった。家族を犠牲にしてまでも真の空手道の普及を推進した人生だった。読んでいて楽しかった。2018/01/22

ophiuchi

13
今野敏はいろいろな話を書いていますね。空手&沖縄をテーマにしたこれも面白かった。2019/09/09

りちゃ

11
沖縄出身の空手(唐手)家、本部朝基の半生。興味深く読了。還暦を迎えなお、まだまだ修行が必要、さらに強くなれるという自信。武道には、終わりがない、生涯修行。力だけではなく、人格も問われる。奥が深い。2017/07/02

asa.com

11
沖縄で「手」(てぃー)の修行をする高級武士の三男、本部朝基。 有名な師匠に師事しながら、一子相伝で長男にしか伝えないと嫉妬を感じていた。 兄に勝ちたいため、稽古を繰り返し、辻に立ち掛け試しの相手を探す毎日。 妻をめとり、武士とはいえ下働きをしなければ食べていけない時代、沖縄の素晴らしい武技を世に広めたいと思うように。 『チャンミングヮー』を読んでからこの作品でしたが、ミングヮーが出てこなかった(涙)。残念(笑)! 空手の始祖である沖縄の手、きっと今の空手とはだいぶ違うのだろうとこの本から思った次第です2014/11/05

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