内容説明
中国・唐代の詩は、千年以上前に作られたものである。本書でとりあげた三人の詩人、陳子昂、孟浩然、李白たちは多くの名詩を生みだした。紡ぎだされた詩は魂の叫びであり、心の歌である。鋭い感受性で人生の真意を観照し、社会の陋習と烈しくぶつかり、波乱万丈に生きてこその詩なのだ。本書は彼らの詩文と、さまざまな史料、伝説を照らし合わせ、三人の生涯を細心に分析、推理し、その知られざる愛と反逆のロマンを描く。
目次
第1章 硬骨の美男子・陳子昂(則天武后と呼ばれた女;長安;詩人と女帝 ほか)
第2章 放浪詩人・孟浩然(女帝の最期;若い隠者;大鳥の志 ほか)
第3章 戦う詩人・李白(李白を救った女と男たち;李白は何者か;深まる謎 ほか)
著者等紹介
荘魯迅[ソウロジン]
1956年上海生まれ。中国文化大革命で画家の両親は拘束され、編物・刺繍の国宝的存在である祖母に育てられる。芸術大学をめざすが、出身家庭が問われ、不合格に。80年歌手デビュー。88年来日。修学一年半で留学資格の日本語一級検定試験に合格。東洋大学文学部国文学科に入学、大学院修士課程に進む。修士論文は「森鴎外論」(優秀賞)。音楽活動の傍ら、和光大学(非常勤講師)などで漢詩や中国の歴史を教える
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