集英社新書
日本の異端文学

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  • サイズ 新書判/ページ数 198p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087201208
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0295

内容説明

「異端文学とは何か」という問いは、では、日本に「正統的な文学」があるのかという問いにつながる。「異端文学」とは、文学それ自身(の有用性や社会的評価)を白眼視する文学である。文学なんてそれほどのものかよ、という罰あたりな言葉を呟く「文学」の中の異端児である。本書は一九六〇年代から七〇年代にかけての「異端文学」ブームを社会史的、文学史的に整理し、渋沢龍彦、中井英夫、山田風太郎、小栗虫太郎、橘外男、国枝史郎、三角寛、中里介山『大菩薩峠』、渡辺温、尾崎翠、石塚喜久三、団鬼六等を読み解く。

目次

序章 異端文学とは何か
第1章 「異端文学」の時代
第2章 「人外」の文学世界―中井英夫
第3章 「肉体」の時代―山田風太郎
第4章 「人外魔境」の物語―小栗虫太郎
第5章 野獣死すべし―橘外男と日影丈吉
第6章 禁忌の物語―国枝史郎と三角寛
第7章 山から谷へ、谷から山へ―『大菩薩峠』
第8章 姉の愛・妹の恋―渡辺温と尾崎翠
第9章 ポルノとSM

著者等紹介

川村湊[カワムラミナト]
1951年、北海道網走市生まれ。文芸評論家。法政大学国際文化学部教授。法政大学法学部卒。大学卒業後、全国各地を転々とし、さまざまな職業につく。この間日本の古典文学を研究、多くの評論を執筆した。のち韓国に渡り、四年間釜山に滞在。82年東亜大学日語日文学科講師、助教授。「異様なるものをめぐって―徒然草論」で群像新人文学賞、『南洋・樺太の日本文学』(筑摩書房)で平林たい子文学賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社トリスタの提供する「読書メーター」によるものです。

misui

8
西洋で異端といえばキリスト教がなかば公式に烙印を押すものであり、キリスト教がさほど根付いていない日本で「異端文学」といっても意味が変わってくる。しかしながら「正統」との関わりが異端を決定する点は同じで、となれば異端を観察することが「正統」の定位の見極めにつながる。本書はそのようにして澁澤龍彦や中井英夫、山田風太郎や小栗虫太郎などの読解から、どのように時代が異端を決定してきたのかを論じる。評判の悪い一冊だがわりと楽しく読んだ。包括的なものではなく著者が好きな作家を語るエッセイと考えればよい。2013/04/29

ネムル

7
西洋のキリスト教を中心とした正統-異端というわかりやすい視点に比べると、著者自ら「論じ切れないことは論じ切れないままにして」と述べるように、社会的に有用-無用という骨組みは弱く感じる。そして、日本の異端文学「史」という大きなパースぺクティヴははなから諦めているので、妖しい文学のエッセイくらいのつもりで読むのが〇。一番の驚きは、中里介山『大菩薩峠』。ど外道アウトロー剣客のはしりくらいにしか思っていたのだが、介山は机龍之介を主人公として描いたわけではないというので、たまげた。2013/07/05

ポン・ザ・フラグメント

2
ありきたりな内容だよな、と思いながら読了。あとがきを読んで愕然としました。江戸川乱歩も夢野久作も久生十蘭も何か理由があって排除されているのかと思ったら、「単に紙幅と時間切れのため、今回は論述を見合わせなければならなかった」のだそうです。おいおい、こっちだって人生時間切れみてえな状態なんだからさ、そういうことはあらかじめ表紙に書いといてちょうだいよ。そうすれば、読むのを見合わさせていただくからさ。2013/04/22

パトリック

1
澁澤龍彦、中井英夫、山田風太郎、小栗虫太郎、国枝史郎等…、若き日にむさぼるように読んだ「異端」の文学を読み解く本。これからたどろうとする若い読者は大変だろう。2019/10/25

ミカヅキカゲリ

1
尾崎翠目的で読んでみた。物凄く個人的。居直っていて、いっそ心地よいくらいだった。2012/11/15

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