集英社新書<br> 放浪の天才詩人 金笠

集英社新書
放浪の天才詩人 金笠

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 211p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087200829
  • NDC分類 929.11
  • Cコード C0297

内容説明

一九世紀、李朝末期の朝鮮半島各地を放浪しながら、天才のひらめきに富んだ詩を残した、“朝鮮の山頭火”とでもいうべき詩人がいた。金笠。名門でありながら廃された家に生まれ、自らの出自を知って出奔、死ぬまで反骨の生き方を通した。だが、その生涯の悲劇性にもかかわらず、金笠の詩は鋭い風刺とユーモアを湛え、死後一三〇年を経た今も庶民の心を捉えつづけている。権威を嗤い、酒色を愛し、民衆の心を詠いながら路傍に果てた旅人の生と詩を、丁寧に紹介・解説する。

目次

第1章 金笠の生涯
第2章 関北千里を放浪
第3章 開城逐客
第4章 嶺南の地を行く
第5章 全羅道漂泊
第6章 金笠の詩の世界
第7章 虚像と実像

著者等紹介

崔碩義[チェソギ][ChoiSukEui]
1927年韓国慶尚南道泗川生まれ、文学史家。立命館大学文学部卒業。同大学文学部心理学科助手を経て、在日韓国人運動(朝鮮新報社)に長い期間たずさわる。1980年から朝鮮近世文学研究に転身し、執筆活動に入る。現在、在日韓国人運動史研究会会員。主な論稿として『済州島民話』(素人社)、「放浪詩人金笠ものがたり」「李朝の閨秀詩人」「黄蟹録」など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。