内容説明
日本でただ一ヵ所、激烈な地上戦が闘われた沖縄。それは住民をも巻き込んだ悲惨極まる戦闘だった。そして戦後半世紀以上を経てもアメリカ軍基地の存在に苦しみ続ける沖縄。冷戦が終結してもなお、基地は必要なのか。普天間基地返還に伴うキャンプ・シュワブ沖への海上ヘリポート基地案の浮上。それはサミットという「アメ」との引き換えの新基地の押し付けでしかない。新資料を駆使して、日米の政治状況やアメリカの世界戦略をも考察しながら、前沖縄県知事の著者が、基地存在の不当性を訴える。基地なき沖縄の明るい未来を視野に入れながら。
目次
第1章 浮上する海上基地
第2章 名護市への海上基地移設
第3章 沖縄の米軍基地における特有の問題
第4章 「サミット」後に向けて