集英社新書<br> 「学ぶ」から「使う」外国語へ―慶応義塾藤沢キャンパスの実践

集英社新書
「学ぶ」から「使う」外国語へ―慶応義塾藤沢キャンパスの実践

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  • サイズ 新書判/ページ数 237p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087200294
  • NDC分類 807
  • Cコード C0287

内容説明

日本人の英語の「知識」は世界のトップレベルなのに、なぜ話せないのか。外国語教育は偏差値とは無縁のもの。外国語は自転車乗りや水泳と同様、一度覚えたら忘れないはずなのに、知識としてしまいこんでいるからである。教養として外国語を学んだのは昔の話。今やコミュニケーションの道具として使いこなすのが肝要。コミュニケーションができれば、しぜんに外国人の言語意識や文化も理解できる。どうしたら効率良く学べるか。学習者に合った道具選びをする教師は何をすべきか。慶応義塾大学湘南藤沢キャンパスで、新しい外国語教育に挑戦し、成果をあげた、ユニークな教授法・学習法を紹介する。

目次

第1章 日本人と異言語環境
第2章 コミュニケーション中心の外国語
第3章 英語と多言語共存の時代
第4章 新しい外国語教育の実践
第5章 認知科学をいかした外国語学習
第6章 語学教員から環境デザイナーへ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナハチガル

10
日本人の外国語学習がお稽古文化に根差している、という指摘に納得。視聴者から「先生のドイツ語講座を毎年楽しみにしています」というお便りがくるというエピソードも興味深い。初級講座を毎年受講しているようではいかんのであるが、こういう人は確かに多そうだ。しゃべれるようになる外国語学習とはどのようなものか、というよりも、日本人にとっての外国語学習とはいったい何なのか、ということを考える上でおもしろい本だった。余談と、もう一つそりの合わないジョークが多いのが気になったけど。B+。2015/09/03

ソラヲ

1
かのゲルマニスト関口存男さんの孫にあたる著者によって語られる「"道具"としての外国語」講座。著者がドイツ語を教えていた頃はまさに外国語学習とその周辺事情の転換期だったのだろう、学習者の目的が「学ぶ」から「使う」へとシフトしつつあり、それに応えるように認知科学や筆者の留学体験に基づく学習メソッド(付箋や録音機械の活用など)が紹介されている。「ある対話やテキストの中から自分にとって必要な表現を見つけ出して使う」という理念に基づいた表現ノートの作り方など、特に「使う」に焦点を置いた学習法は参考にしていきたい。2014/04/29

Bevel

1
とりあえず勉強した言語で出力しないといけない、ってことを言い聞かせられて、そうだよなそうだよなって、読み終わった後心の中で繰り返した。あとお祖父さんがもうカリスマすぎるのでいろいろ大変だったろうなとぼんやり思いながら読んだ。なんとなく読んだら元気になった。2009/11/16

Riopapa

0
超一流の学者を祖父に持ち、准教授で家族持ちであった筆者が留学をきっかけに、自ら言語学習に励む姿には感動した。また、言語をツールと考えたり、言語学習を免許取得に重ねて考えるという姿勢に教えられることが多かった。2012/07/01

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