内容説明
満州事変から太平洋戦争にいたる約十五年のうつろいの中でアメリカへ渡った日系移民は何を思い、どう歌ったのか。生きるよりどころともなった三十一音の中に塗り込められた祖国日本への思いはいかばかりであったろうか。もはや、家郷へ戻ることもかなわず、こころに描く山河や年老いた両親に思いをいたす一方で、二世の息子たちはアメリカへの忠誠を誓い銃をとる。収容所の生活を通して彼ら移民が残した美しくも哀切な短歌500選が歌い上げる渾身の日本人論。
目次
1 昭和七年~昭和十一年
2 昭和十二年~昭和十六年
3 昭和十七年~昭和二十年
4 昭和二十一年以降