講談社学術文庫<br> 岡倉天心「茶の本」をよむ

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講談社学術文庫
岡倉天心「茶の本」をよむ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 376p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062924276
  • NDC分類 791
  • Cコード C0176

出版社内容情報

日本人の美意識を西洋にアピールした岡倉天心の代表作を、現代の実践者である著者が新たに邦訳し解説。逆から読んで、わかりやすい!『茶の本』は、茶道を通じて日本の文化の真髄を西洋に広めるために、岡倉天心が英語で著し、1906年にニューヨークで刊行された。東洋の伝統的精神文化を説く文明論として、『東洋の理想』『日本の覚醒』とならぶ天心の代表作である『茶の本』は、茶に関する名著というだけでなく、茶道を嗜まない人々にも、日本文化の美意識を伝えるものとして読み継がれており、学術文庫でも桶谷秀昭氏の訳でロングセラーになっている。
本書は、本年、大日本茶道学会の会長に就任した著者が、この天心の名著『茶の本』の新しい日本語訳と、それに対する解説を試みたものである。とかく難解といわれる『茶の本』を、現代の茶道の実践者であり、芸術社会学者として大学の教壇にも立つ著者が、わかりやすく読み解いていく。
『茶の本』の難しさは、100年前の西洋人に向けて書かれていること、英語によるレトリックを駆使した文体などにあるが、もう一つは、巻頭から茶道の本質や哲学、道教とのつながりなど、思想的な議論に踏み込んでいることが上げられる。そこで本書は、『茶の本』の最終章から遡って読むという工夫をしている。第一章から読み始めるより、最終・第七章の「茶人」、第六章の「花」という具体的なことに言及する章から読み始めるのが親しみやすく、また後ろの章の内容を先に知って読むと、天心が前の章で用意した伏線に気がつく…というわけである。
なお、本書は、大日本茶道学会の研究誌、月刊「茶道の研究」に6年間にわたって連載された「『茶の本』入門一歩前」を加筆・修正のうえ、1冊にまとめたものである。

はじめに
1 〔最終章〕茶人たち
2 〔第六章〕花
3 〔第五章〕芸術鑑賞
4 〔第四章〕茶室
5 〔第三章〕道家思想と禅道
6 〔第二章〕茶の流派
7 〔第一章〕人間性を盛る一椀
あとがき


田中 仙堂[タナカ センドウ]
著・文・その他

内容説明

明治の日本美術界の指導者、岡倉天心が英語で著し、一九〇六年にアメリカで刊行した『茶の本』は、茶道のみならず日本人の美意識を西洋に啓蒙した代表作である。列強が世界を植民地化していく中で、天心が語る東洋の精神とは―現代茶道の第一線を担う著者が邦訳し、解説する。“最終章”から読むからわかりやすい、世界と向き合う現代人へのエール。

目次

1 最終章 茶人たち
2 第六章 花
3 第五章 芸術鑑賞
4 第四章 茶室
5 第三章 道家思想と禅道
6 第二章 茶の流派
7 第一章 人間性を盛る一碗

著者等紹介

田中仙堂[タナカセンドウ]
1958年、東京都生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得。現在、大日本茶道学会会長。日大芸術学部、慶應義塾大学、東京大学、お茶の水女子大学、学習院女子大学、青山学院大学の非常勤講師を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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isao_key

9
『茶の本』の解説本はこれまでもあるが、従来と違う点は、著者が大日本茶道学会会長の茶人であること。また東大大学院で社会学の博士号持つ講師でもあること。学者が解説した本ではなく、茶道家に生まれ茶の世界で生きているプロが、新たな解釈で読み解くところに発見がある。最終章から読む工夫をしたり、訳も自ら新訳を施す。同時代に英文で書かれた『代表的日本人』『武士道』が、キリスト教を受け入れることが文明化であるという19世紀的価値観を前提としていたのに対し、『茶の本』は西洋の物差しとは別の文明世界があることを示そうとした。2017/07/16

kaz

2
100年以上も前に欧米諸国に向けて英語で書かれた「茶の本」。その当時の時代背景も踏まえながら、岡倉天心がこの本に込めた想いを段落ごとに丁寧に読み解いていく。文字通りのお茶の本なのではなくて、お茶を軸にして日本人の美意識や精神性をうまく整理し、魅力的に紹介している本なのだということが分かる。2018/04/20

はれ

2
茶道のお稽古を再開したので、歴史とか理論にも触れたいなと思っていたときに出会えた本。当初の自分のニーズとは違って、もっと大きな話でしたが、これはこれでよい出会いでした。西洋と東洋。違うからこそ、自分にないものを補い合って、win-winになりたいと、昔も今も、どんな立場でも、願う人はいるけれど、感情的には難しい。茶道は、そういうことものみこんで、凜とした心地よいひとときの空間を味わえる貴重な場、と私は思っています。2017/07/03

飯田一史

1
二〇世紀初頭、ボストン美術館に勤めた天心が、欧米人に下に見られた東洋文化の価値を説き、道家思想と禅を体現する茶の「完成」より「完成させていくこと」の美を訴えた名著を解説。2020/01/27

yu-onore

0
芸術観がすごく好きだし、それを体現するものとして茶室を考えていたことに関心がある。芸術作品によってもともと自分の中にあったものが触発されて自分と芸術の境界とが曖昧になる、共感というものを大切にした、不完全性が観客の想像力によって補われることによる体験。ゆえに究極的には趣味判断は個人性を強く持つ。2021/04/22

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