講談社+α文庫
戦艦大和の遺産〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 460p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062569811
  • NDC分類 550.9
  • Cコード C0195

内容説明

敗戦による混乱と貧困から抜け出せないでいた昭和20年代前半、GHQに占領された呉海軍工廠は荒廃し、技師たちは無気力な日々を送っていた。そんな中、造船界の異端児・真藤恒は、「海運王」ラドウィックと手を組み、当時としては画期的な手法で数々の船舶を建造し、戦後復興の先駆けとなった。船体は海底に沈もうとも、失われなかった「大和」の技術遺産。戦後、日本の造船業は、いかにその荒廃を生き抜き、のし上がっていったのか。その軌跡のすべてを追う。

目次

序章 「ドクター合理化」の型破り
第1章 呉海軍工廠の敗戦
第2章 現場重視、即断即決
第3章 日本海軍の葬式
第4章 「戦犯工場」の命運
第5章 海運王ラドウィックの呉進出
第6章 革新的建造法への挑戦

著者等紹介

前間孝則[マエマタカノリ]
1946年、佐賀県に生まれる。法政大学中退。石川島播磨重工の航空宇宙事業本部技術開発事業部でジェットエンジンの設計に20年間従事する。1988年、同社を退社(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

読書家さん#j1jo1W

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真藤恒に関する本。上巻では、戦後復興し、NBCとして呉が再出発するまでの話。幼少の頃はガキ大将、一浪の末に九大、そこから劇的なキャリアを歩んでいくのは、真藤自身の物怖じしない性格に寄るように思った。2023/07/16

シェリ姉

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『戦艦大和』のスペックは有名だが、それを作った『工員、工廠が戦後どのような運命を辿ったか』を知る人はあまりいないのでは。本書はそこに焦点を当て荒廃した戦後からどのようにして復興していったかを丁寧に描いている。トヨタ生産方式の基本思想がこの時代に実行されていたとは驚き。しかし登場人物数十人の生い立ち、人となりまでよくここまで調べたなぁと感心するばかり。難しい内容もあるが作者自身技術者としての経験もあるだけにわかりやすく、切迫した解体シーン、白熱する技術者同士のやりとりも交え、巧みな文章力で飽きずに読めた。2020/10/17

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