出版社内容情報
【内容紹介】
全国3万人の大学生が選んだ日本No.1ティーチャーが教える思考ノウハウ。
常識にとらわれた単眼思考を行っていては、いつまでたっても「自分の頭で考える」ことはできない。自分自身の視点からものごとを多角的にとらえ、考え抜くための具体的手法。
複眼思考とは、複数の視点を自由に行き来することで、一つの視点にとらわれない相対化の思考法といってもよいでしょう。……著者である私としては、複眼的思考はとてもまっとうな考え方であると思っています。情報を正確に読みとる力。ものごとの論理の筋道を追う力。受け取った情報をもとに、自分の論理をきちんと組み立てられる力。こうした基本的な考える力を基礎にしてこそ、「常識」にとらわれずに、自分の頭で考えていくこと――つまり、知的複眼思考ができると考えるのです。――(本文より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かおりんご
38
教育書。物事を一方から見るのではなく、複数の視点に立って見るための手法について紹介。小学校レベルでも、取り入れられる部分はあると思った。問題を掘り下げて考えるのは、大事。2014/11/30
WATA
28
ありきたりな見方にとらわれず、様々な視点からものごとを考える方法を教えてくれる本。文章を読むときに色々な角度から内容を検討する手法、考えるための「問い」の立て方と答えの探し方などが実践的に書かれている。頭のなかを整理する練習や、自分の意見を簡潔にまとめて表現する練習にもなった。初版が1996年であるため例題は少し古く感じるが、考え方は今でも有効。頭のなかがこんがらがったときにまた読み返そう。2014/02/14
はる
27
後半はざっと読んだ。鵜呑みにしない批判的な読書、批判的議論のための作文など、深く何度もなぜを自分に問いかける習慣をつけられたらいい。今の自分の課題の解決法も見えてくるかもしれない。2018/02/02
ひさしぶり
19
前半「正解信仰」の児童に対し夏の自由課題等の前に与える取り組み方のヒントになると思う。後半寓話が少々古い(1996年出版だから)が、新しい概念はどう生まれるかとても興味深い。メタを問う方法のポイント分かりやすい。あることがらが問題であるという見方はその深刻さだけで決まるのではなく広く社会で共有されクローズアップされるからで同時にその陰に隠れ見えなくなる問題もある事を知るべき。 ちょっと難しい著名人の本を読み終え時など、立派な知識を得た気分になり、それだけで自分は賢くなったと思ってしまう。コレはアルアルだ!2020/07/09
せっちゃんさん
16
序章で書いてる通り「物事を多面的に考える為のテクニック本ではなく、一緒に考えながら進めるトレーニング本」である。批判的読書によるインプット、接続詞を意識したアウトプット、課題点をズラして見る捉え方、色々な本で見かける方法論。それを事例に沿って、昇華していく様子を体験する内容。他のレビューであったけど、4章⇒3章⇒1・2章の順で読む方が納得性高い。”視野を広げるやり方は分かった、でも出来てないんだ!”という方にお勧めの一冊。2021/11/13