内容説明
昭和二年、萩原朔太郎の知遇を得て以来、昭和十七年の死まで、常にその周辺にあり、さらには歿後、三度におよぶ全集の編集に携わるなど、三好達治にとって、朔太郎は生涯にわたる師であった。格調高い名文によって、朔太郎との交遊を振り返り、その面影をしのびつつ、同時に、作品の形成過程を緻密に辿る。朔太郎の詩の核心が、批評の美によって浮き上がるまさにライフワークとしての、師へのオマージュ。
目次
1 萩原朔太郎詩の概略
2 朔太郎詩の一面
3 『詩の原理』の原理
4 『路上』―萩原さんという人
5 仮幻
6 後記(二)
著者等紹介
三好達治[ミヨシタツジ]
1900・8・23~1964・4・5。詩人。大阪市生まれ。陸軍幼年学校を経て士官学校に進むが中退。1922年、三高入学、同級生に桑原武夫、丸山薫、上級生に梶井基次郎、河盛好蔵らがいた。25年、東大仏文科入学、小林秀雄、中島健蔵、今日出海らが同級。26年、「青空」同人となり、詩を発表、百田宗治が激賞。28年、東大卒業。フランス詩の翻訳をしつつ、30年に第一詩集『測量船』を刊行。これによって名声が決定づけられた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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