出版社内容情報
古来、日本人の教養は詩文にあった。だから歴代の天皇は詞華集を編ませ、それが宮廷文化を開花させ日本の文化史を形づくってきたのだ。明治以降、西洋文学史の枠組に押し込まれてわかりにくくなってしまった日本文学史を、詞華集にそって検討してみると、どのような流れが見えてくるのか。日本文学史再考を通して試みる文明批評の1冊。詞華集と宮廷文化の衰微を対照化させた早わかり表付。
丸谷 才一[マルヤ サイイチ]
著・文・その他
内容説明
古来、日本人の教養は詩文にあった。だから歴代の天皇は詞華集を編ませ、それが宮廷文化を開花させ日本の文化史を形づくってきたのだ。明治以降、西洋文学史の枠組に押し込まれてわかりにくくなってしまった日本文学史を、詞華集にそって検討してみると、どのような流れが見えてくるのか。日本文学史再考を通して試みる文明批評の一冊。詞華集と宮廷文化の衰微を対照化させた早わかり表付。
目次
日本文学史早わかり
香具山から最上川へ
歌道の盛り
雪の夕ぐれ
花
趣向について
ある花柳小説
文学事典の項目二つ
夷斎おとしばなし
著者等紹介
丸谷才一[マルヤサイイチ]
1925年8月27日、山形県鶴岡市馬場町に出生。1950年3月、東京大学文学部英文科を卒業。1967年7月、『笹まくら』によって河出文化賞を受賞。1968年「年の残り」によって第五十九回芥川賞を受賞。1972年9月、『たった一人の反乱』によって第八回谷崎賞を受賞。1974年1月、『後鳥羽院』によって第二十五回読売文学賞を受賞。1978年6月、芥川賞の選考委員に、8月、谷崎賞の選考委員になる。1982年1月、読売文学賞の選考委員になる。1985年11月、『忠臣蔵とは何か』で第三十八回野間文芸賞を受賞。1988年4月、「樹影譚」が第十五回川端賞を受賞。1991年6月、デニス・キーン訳のRain in the Windがイギリスの新聞インディペンデントの外国小説賞特別賞を受賞。2000年1月、『新々百人一首』により大仏次郎賞を受賞。2001年12月、菊池寛賞を受賞。現在に至る
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