講談社文芸文庫<br> 新編 石川啄木

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講談社文芸文庫
新編 石川啄木

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  • サイズ 文庫判/ページ数 312p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061983274
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0195

内容説明

二十代で夭逝した天才歌人石川啄木と同郷の先輩で親友、言語学者として大成した著者は、啄木の才能を惜しんで、時に生活を共にし、陰に陽に物心両面で彼を支えた。後年、折にふれて綴った啄木追慕の文章は、人間啄木の素顔を活写し、『定本 石川啄木』として本に纏まった。本書は、『定本 石川啄木』に「啄木の追憶」「啄木の終焉」など五編を増補し、新たに編集したものである。

目次

切れ凧
宿命
生い立の記
『あこがれ』時代
流離から再会へ
菊坂町時代の思出から
蓋平館時代の思出から
蓋平館時代の思い出
弓町時代の思い出から
友人として観た人間啄木
啄木の追憶
晩年の思想的展開
自己革命の生涯
啄木の終焉
啄木の到達した心境
石川啄木略伝

著者等紹介

金田一京助[キンダイチキョウスケ]
明治15(1882)年5月5日、盛岡市の生まれ。言語学者。父・久米之助、母・安の長男。明治25年、盛岡高等小学校に入学。29年、盛岡中学校入学。文学的才能に秀で新詩社社友となり「明星」に作品発表。37年、東京帝大文科大学入学。39年、アイヌ語実地探査のため北海道に渡る。ユーカラを筆録。40年、大学卒業。42年12月、林静子と結婚。11年、国学院大学教授。昭和7年、『アイヌ叙事詩 ユーカラの研究』により学士院恩賜賞を受ける。14年より『明解国語辞典』(昭18・三省堂)の編集に従う。29年、文化勲章受章。32年、歌会始召人になる。昭和46(1971)年11月14日死去。享年90
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感想・レビュー

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かふ

17
渋民村の神童として注目された石川啄木とは同じ郷川の川上の人が啄木であり、川下の出身が金田一京助であった。同郷というのは盛岡の小学校へ啄木が転入してきたときだが、金田一の方が4歳年上啄木の十歳の時だった。金田一京助が石川啄木と知り合うのは、そういした神童時代を過ぎて、啄木が極貧生活の中で東京でやっていこうとする芽が出ない作家時代であり、東京の生活の中では同郷である後輩の啄木の才能を信じて援助することになった。2022/11/20

もだんたいむす

3
結婚してからは距離を置いたようだけど(晩年それを後悔している)、金田一先生が啄木のことを好きすぎてヤバイ。2017/05/10

1
金田一先生ご贔屓が先に来るので、先生を批判する人だの啄木だのにイラっとする。何故ここまで啄木に尽くすんですか、先生、と思うけど、読んでいると啄木への憧れがよくわかる。先生は偉大だと思うのに、自己評価が低いのか、真面目すぎるのか。2012/04/13

AR読書記録

1
谷口ジローの『坊ちゃんの時代』を読んで,2人の関係,また金田一がどういう人なのかに,興味を持ってました.ぶっちゃけ,生活者としての石川啄木はヒドイ! なのに,そんな彼になぜ金田一はそこまで献身的にできたのか.金田一自身の言葉を読みつつ思ったのは,うーん,この人ちょっといらいらするかも,ということでした.天才肌ということではなく,頑固に愚直な努力で一歩一歩自分の居場所を固めていった人.自分でも自分の限界を知っている.いい人... 啄木からみれば,いろいろ複雑な思いを起こさせずにはいられない存在だったかも.2011/03/01

ふみ

0
金田一京助から見た石川啄木2019/10/09

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