講談社文芸文庫<br> ピクニック、その他の短篇

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講談社文芸文庫
ピクニック、その他の短篇

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  • サイズ 文庫判/ページ数 335p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061976436
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

感覚的、幻想的イメージ、風刺と暗喩の交錯する詩的文体。時間と空間を否定した特異の作品世界を築き、「桃の園」に描かれる記憶の不明をはじめ、作品の底に澱のように淀む家族の影は現実の不安を描出する。表題作「ピクニック」のほか、「競争者」「窓」「木の箱」「月」「既視の街」「くずれる水」「豚」「鎮静削」「家族アルバム」「あかるい部屋のなかで」の十二篇を収める短篇集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社トリスタの提供する「読書メーター」によるものです。

ちぇけら

24
赤茶けたプランタの多肉植物に縫針を刺し、時間を濾過するような灰白の殺風景な部屋で半透明の分泌物が流れ出るのを見ていた。いや、そうではなくてS町の安ホテルでスプリングの壊れたベッドを過度に軋ませながら屹立した欲情をそそぐときの、内部の襞の感覚に痺れた脳漿について考えていた。あるいは、むず痒い愛撫のように粘着質で確実に服を濡らす驟雨から逃れるために入った映画館で、猥雑なB級映画を観ていた。〈ありふれた日々は永遠という概念を借用した瞬間によって〉繰り返される。男根的欲求に支配された腰まわりの永久運動のように……2019/12/21

あ げ こ

10
くらくらと、めまいがし、ゆらめいてしまい、微睡み、痺れ、うっとりとし、貪り尽くそうとし、享受し尽くそうとし、息苦しくなり、衝動を、悶え、叫び出したいと求める、このまま倒れこみたいと求める衝動を、目をつむり、息を吐き、堪える。幸せだ。恐ろしいくらいに。息苦しいくらいに。叫び出したいくらいに。あまりにも。幸せであると感じる。迷宮のよう。継ぎ目なく、間隙なく迷い続けると言う至福。触り、聞き、目撃し、味わい、嗅ぎ、感じ、繰り返し生きると言う至福。幾度となく生き直すと言う至福。再び巡り会う事で、思い出すと言う至福。2018/10/16

メルキド出版

8
「ピクニック」多和田葉子、川上未映子、朝吹真理子などの源泉とも呼べそうな佳作。即物的かつ詩的な文体が織りなす世界は、哀しくも豊穣である。2018/02/05

ふくしんづけ

6
「恋するということは、なかば意識を持ちながら溺れてゆくこと、完備なまでにゆっくりと溺れてゆくこと」 怪しい訪問客がある。応対する。それを聞いている隣人夫婦がある。物語の定石を悉く受け付けない視界移動。語り手があり、語り手を語る語り手があり、聞き手があるようでもないようでもあり。混濁する複数の意識。ひとりの意識に別の肉体を有する他人の意識が入り込むような。川のように流れるようでいて、湖面の波紋のように広がって、枠を超えて侵食する。小説とは拒絶された物語だろうか。捨て子のような顔をしたそれらを、どう感じるか。2020/10/12

zumi

6
堀江敏幸が鋭い視点で穏やかに語ってくるので、解説も面白い。官能性で言えば、この短編集がぶっちぎり。「桃の園」は谷崎的な要素を金井美恵子がアレンジしたような傑作。ロブ・グリエ的な手法の「既視の街」は読みづらいが、この苦しさが、ある意味でたまらない。絶品である。2014年も金井美恵子ブームは衰えない•••2014/01/03

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