講談社文芸文庫
日本文壇史〈10〉新文学の群生期

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  • サイズ 文庫判/ページ数 274,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061963726
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0195

内容説明

明治三十九年、独歩は短篇集『運命』で作家の地位を確立、啄木は徴兵検査を受けた。漱石『草枕』、二葉亭『其面影』発表。明治四十年、“命のやりとりをするような”“烈しい精神”で文学をやりたい漱石は「朝日新聞」入社を決意、大学に辞表を出した。白鳥は新進作家となり、露風、白秋、牧水ら詩歌に新しい才能が出、幸徳ら社会主義者の活動が盛んになった。多岐多彩な文学の流れを遠大な構想で捉える伊藤整の史観。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

AR読書記録

3
このシリーズを読んでいて面白いのは、文学者の姿を、作品からじゃなくて、生い立ちとか性格を伝えるエピソードとか、人となりからじっくり描き出しているところで、そうすると、書いているものは立派なのに実は本人の生きざまはゲスいなとか(いやそこまでの人は少ないけれども)、人としての生々しさがしみだしてきて、“文学”鑑賞の心理的ハードルが低められる気がするのです。人の金を気前よく振る舞う啄木のエピソードを読むと、いまはちょうどラスコーリニコフを思い出すな。やだな。2015/07/04

iwasabi47

1
瀬沼さんが編集になってから章立が簡明になり読みやすくなった。2020/05/05

rbyawa

1
h071、この巻の終わりのほうに社会主義運動家(生まれたて)の章があって、全体的な浪花節の漂うエピソード語りとのあまりの違いに若干びっくりしたものの、まあうん…、この手の活動記録そのものが運動の成長でもあるのかな。日露戦争のち、漱石氏が順調に世に出て朝日新聞に入社したものの、正直自信たっぷりだった読売新聞のあまりの条件の悪さにびっくり…よほど作家に人権なかったんだろうなぁ(ただ相手は帝大教授)。あと確かに印象的だった石川啄木のばら撒き癖、あれは…なにかの精神の病気なのかな…、当人に現金を見せると危ない…。2018/09/27

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