講談社文芸文庫<br> 一色一生

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講談社文芸文庫
一色一生

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  • サイズ 文庫判/ページ数 284p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784061962569
  • NDC分類 753.04
  • Cコード C0195

出版社内容情報

【内容紹介】
染織家志村ふくみ、数十年、さまざまな植物の花、実、葉、幹、根を染めてきた。それらの植物から染まる色は、単なる色ではなく、色の背後にある植物の生命が、色をとおして映し出されているのではないか。それは、人と言葉と表現行為と、根本的に共通する。芸術と人生と自然の原点に佇んで思いめぐらす。深い思索とわがいのちの焔を、詩的に細やかに語るエッセイ集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鉄之助

239
ひとつの色を生み出すために「一生」をかけても悔いはない、と言う染織作家・紬織の人間国宝、志村ふくみのエッセイ集。「かめのぞき」と言ったら日本酒、と思っていたら元々は染色用語。「ごくごく薄い水色」とWikipediaにあるが、実は「健康に老いて、なお矍鑠(かくしゃく)とした品格を失わぬ老境の色」だった。そんじょそこらの人が出せる色ではない。目からウロコのフレーズが散りばめられた1冊だった。日本人にとって「藍」とは精神性に基づく色。四十八茶百鼠(48種類の茶色や100種類の鼠色)。色であふれた傑作、だった。2020/08/24

rico

87
初めて知った。「藍を建てる」という言葉、藍の色を出すのがこんなに難しく、またこれほど多様な色であること。染色家志村ふくみさんのエッセイ。美しく深みのある文章で綴られるのは、人生、出会った人たち、織物の世界、そして自らの創作活動。植物から染め上げられた色にはその命が宿り、糸を吐く蚕の震えが絹糸を輝かせる。一方、丹念な「手仕事」が置かれている状況への危機感。世界そのものへの鋭い眼差し。一生をかけて一つの色を求めていく、そんな志村さんの作品そのままに、丁寧に丁寧に味わいたい逸品。2020/10/03

はたっぴ

86
若松英輔氏が著書で取り上げていたのと読友さんのお薦めで読了。『かつて一色に十年と思っていたが、この頃は一色一生と思っている』との志村さん(染織家)の言葉でこの題名がつけられたそうだ。自然が醸し出す色彩の妙を言葉で表現するとこんな記述になるのだなと感嘆しつつ読み進めた。著者の偉大な功績は母や兄から受け継いだ遺伝子も作用しているようだ。家族や恩師が志を持ち、自らの使命を果たしてきたことに思いを巡らし書き綴っている。志村さんが高邁な精神で染織の道を究められたことに感銘した。いい仕事をしたいと思わせてくれる一冊。2017/01/23

文庫フリーク@灯れ松明の火

78
録画した『いのちの色で糸を染める』を繰り返し見る。草木を炊き出し色を染める様子や、藍甕の実物等々、時間的に尺は足りないものの、良くまとまっていたように思える。特に藍甕の中に白い糸を浸し、黒みががった糸が絞りあげられ、手の力を抜いた瞬間、空気に触れた部分からエメラルド・グリーンに染まり、染まったと見る間にエメラルド・グリーンは消え、藍色が現われる映像。文章では読んでいたものの、この目で見ることができたのは望外の喜びでした。身のこなしは勿論、色を求めてやまない情熱は、とても88歳とは思えません。番組では→続2013/05/28

Gotoran

50
私も若松英輔著作で知り得た志村ふくみ氏。草木染めの糸を使った袖織の人間国宝(無形文化財)であり、随筆家でもある著者のエッセイ。自然の色彩に歓喜させられる著者の姿に感動!草木花。芸術と人生と自然の原点に佇んで深い思惟に耽る。謙虚で真摯な言葉、生き方に自然に読み手の背筋が伸びる思いがする。自然を人間の都合に合わせるのではなく、自然へできるだけ歩み寄ろうとする姿勢、在り方を、至る所に垣間見ることができた。貴重な読書体験だった。他志村作品を積極的に読んで行きたい。2019/01/31

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