講談社文芸文庫<br> 朝霧・青電車その他

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講談社文芸文庫
朝霧・青電車その他

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  • サイズ 文庫判/ページ数 297p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784061961678
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

16歳での懸賞小説当選作(「活版屋の話」)。18歳の懸賞脚本当選作(「出産」)。19歳の時の文壇出世作「黒い御飯」。早熟の才能明らかな最初期から、第2回横光賞「朝霧」や、「花火」「青電車」に到る、永井龍男の短篇の精髄。「往来」「胡桃割り」「ある夏まで」など、14篇の秀作群。後年の短篇の冴えを予感する短篇世界。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こまっちゃん

11
明治生まれのこの作者の作品を読むのは初めて。省線電車で自殺を図った女の話「青電車」が1番良かった。次は「東京の横丁」を読んでみよう。巻末に著作目録があり。2022/05/12

あかいろ

6
現代日本文学体系、『井上靖・永井龍男集』より、「黒い御飯」「胡桃割り」「朝霧」のみ読みました。近しい人の死や病が背景に描かれているけれど、不思議と心洗われる読後感でした。わたしは短編小説の魅力をこの一年程でようやく感じられるようになってきたのですが、なんとも心平らかに、優しくなれるような作品で、ほっとしました。友人から教えてもらって読みましたが、彼が教えてくれる作品は、いつも胸がすく瑞々しさをたたえていて、元気をもらいます。2015/06/06

入江

4
さすがは「オール読物」元編集長の実力。デビュー作「黒い御飯」と、「青電車」が面白い。特に「黒い御飯」はどこかユーモラスで、しみじみとさせられる。「青電車」は途中に新聞を引用したりと、手法も凝っている。どうしてかわからないが、この作家の世界にすぐ引き込まれ、感じたことのないツボを押される。2012/06/22

treveste

3
短編小説の名手、永井龍男の初期の作品群。さすがに後年の代表作『蜜柑』、『青梅雨』、『秋』などと比べると物足りないけれど、不思議と著者の作品はあるとき不意に読みたくなって、読み終えると頭がすこんと洗われた心地になる。これからも事あるごとに手に取って、何度も読み重ねていくことでしょう。2017/07/17

ささ

3
■初めて、永井龍男氏の著作を手に取った。文中から透き通った空気と静寂が美しいと思う。活版屋の話は、到底16歳で書いたとは信じがたいほどに、成熟して、驚愕。ベテランが、さっ、と仕上げた短編のようである。私的には、出産・手袋のかたっぽ・胡桃割り・ある夏まで・朝霧・青電車が良かった。特に、手袋のかたっぽは、歓工場の描写に惹きつけられる。朝霧は、主人公がX氏を見つめるまなざしがとても優しい。これは、朝霧に限らず、著者が市井の人を見つめるその優しさに、繋がっているように思われた。2013/02/23

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