講談社文芸文庫<br> 一条の光・天井から降る哀しい音

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講談社文芸文庫
一条の光・天井から降る哀しい音

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  • サイズ 文庫判/ページ数 251p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784061961272
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

脳軟化症の妻は“私”を認識できない。―何度目かに「御主人ですよ」と言われたとき、「そうかもしれない」と低いが、はっきりした声でいった。50年余連れ添った老夫婦の終焉近い困窮の日常生活。その哀感極まり浄福感充ちる生命の闘いを簡明に描く所謂“命終三部作”ほか、読売文学賞受賞「一条の光」、平林賞「この世に招かれてきた客」など耕治人の清澄の頂点六篇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社トリスタの提供する「読書メーター」によるものです。

踊る猫

35
なんと悲しい作品集だろう。淡々と描かれる老いの悲しさは例えばアンプラグドで演奏されるブルースにも似ていて、それが逆にこちらの胸を打つ。好みの路線の作家ではないのだけれど、これから訪れる私自身の老いや私の両親の死を思うと容易に読み飛ばせない。こうした老人文学はもっと評価されて良いのではないだろうか。これから高齢者社会が訪れるのだから、いつまでもフレッシュな若者の作品ばかりを読むわけにもいくまい。講談社文芸文庫のセレクト/チョイスのセンスが光る一冊であり、この文庫/出版社の良心が伺える一冊であるように思われる2019/01/11

りー

20
これだ、僕が欲しかったものは。2016/01/14

G三世

14
作品だけでなく編者のセンスが光る作品集。自らも病に蝕まれた作家が認知症を患った妻と向き合う「命終三部作」と、白樺派の詩人・千家元麿を描いた2作が収録されている。著者が捉えた千家の「神がこの世に招き入れた客としての人間」という人生哲学をこの本の冒頭に配置することによって、単なる老老介護の苦しみに留まらない、師を追いかけた作家の不気味な側面を感じ取るような構成になっているように思う。2018/01/02

メタボン

14
☆☆☆☆ 一条の光、命終三部作は再読。千家元麿との交流を題材とした「詩人に死が訪れるとき」「この世に招かれてきた客」は初読。決して美文ではないものの枯れた味わいがある。2015/10/02

きっち

9
著者の代表作6編を収録。やはり、のちに“命終三部作”と呼ばれることになる「天井から降る哀しい音」「どんなご縁で」「そうかもしれない」の3作が凄い。不遜な言い方になるが、耕治人という不器用な作家は、この3作を書くためだけに生まれて来たのではないかとさえ思う。かんたんに言えば老々介護の話なのだが、たんなる苦労話ではない。全編を優しい光が包み込んでおり、読みながら、なんだこれは、と思う。文学の奇跡のようなものに出会っているのだな、と感じる。小説は、時として、とんでもない高みにまで読者をつれていく。2019/05/18

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