内容説明
警語とは何ぞや…。一言にして十百の寓意を含み、半句にして千万の諷刺を蓄え、これに接すれば、底知れぬ深淵に臨むが如く、凄く恐ろしく、戦慄を禁ずる能わざる熟語、正語、豪語、痛語の数々。万朝報記者を振り出しに、小説や評論など多方面に独自に才能を発揮した銀月が、人々の心を捉え、歴史をうごかしてきた、神代から明治・大正に到る各時代の金言、警句を自由濶達に論じる。日本固有の文化と歴史への理解を深める異色の書。
目次
緒論 警語と日本人
その1 神話と綯い交ぜられたる警語史
その2 警語の歴史の一進化
その3 血に塗れたる武人の鉄腕によって料理せらるる日本史
その4 日本史中の精華たる時代と警語の烹練
その5 警語の発達とその皮肉味
その6 雛形的警語史の雛形的終結