内容説明
本書は、ゲーテ研究の権威が、青少年に向けて、ゲーテのすばらしさ、偉大さを伝えるために、彼の一生を愛情をこめて語ったものである。フランス革命を中心とするヨーロッパの激動の時代を背景に、幼年期から老年期にいたるまでの、人間ゲーテの生涯を平易な語りの中に生き生きと描く好著。
目次
第1部 物語のはじめに(1 おとずれ;2 おとずれ つづき)
第2部 少年時代(1 父と母と家;2 師と大学)
第3部 中ごろ(1 生活;2 旅;3 家;4 友)
第4部 おわり(1 小さき者へ;2 フェルディナントの話)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
翔亀
38
なぜか本棚の奥に眠っていたので読んでみた。1950年にゲーテ研究者が若者向けに書いたものだ。当時の日本はまだ占領下で闇市や住居の接収が話題にされ、ゲーテ幼少期の18世紀(七年戦争)との類似性が指摘されているのは時代を感じさせられるが、143巻のワイマル版ゲーテ全集(うち書簡50巻、自然科学14巻)は人類の宝であるので偉人ゲーテに学ぼう、というスタンスは今も変わらないかもしれない(もっとも本書の解説で小堀桂一郎が、ゲーテを大事にする点では今や日本人の方がドイツ人より上ではないかと1986年の時点で書いて↓2020/09/13