講談社学術文庫<br> 民間暦

講談社学術文庫
民間暦

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  • サイズ 文庫判/ページ数 346p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061587151
  • NDC分類 386.1
  • Cコード C0139

出版社内容情報

【内容紹介】
民間に古くから伝えられてきた行事の多くは、地方によってその方法を異にし、雑多な様相を呈しているが、その底には各地共通の原則が見られる。本書は、そのような行事のひとつひとつを自らの足でつぶさに探し求め、地域の特異性を考慮しながら、それらを体系化することによって日本人一般のものの考え方、労働の仕方を浮き彫りにしたものである。常民の暮らしの折り目をなす暦の意義を詳述した、宮本民俗学の代表作の1つといえよう。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

月音

2
正月・盆の祭礼、節季ごとや生業にかかわる祭礼、一年を通して民間信仰に関する諸行事は全国に数多くある。祀られるのは主に祖霊・自然神であり、これらの神々は国の安寧よりも各地域・家庭・個人・生業の平穏無事と発展をつかさどる。ゆえに国や権力の干渉を受けにくく、実生活に密接しているため、環境や人々の心意によって変貌しやすく、行事自体も地域ごとの特色が生まれるのだろう。行事の中心がどの世代にあるか、年長者の発言が尊重されるか、若者が積極的に参画・運営しているか、女性・子供が裏方や片隅に追いやられていないか。⇒続2023/12/25

rincororin09

2
丹念なフィールドワークと膨大な資料分析。すごい仕事だと思う。戦争の中で、その後の高度成長期の中で何が失われてきたのか…。古いものがいいと手放しに礼賛するつもりはないけれども。 僕一代を見ても、祖父がやってたけどもう僕はやってないこと…お正月のちょっとしたルールとか…そんなものはたくさんあると思う。2020/12/20

denden

1
民俗学者として大きな足跡を残した宮本常一氏(81年没)の昭和20年代の雑誌発表などの小論を集めた1冊。柳田国男、折口信夫などに影響を受けた著者の重要な論文。しかし如何せん年代が古く、既に私達からは遠く忘れられたことも多い。確かに著者の知識は広く深く、地名なども正確なのだろうが、それを探る道が既に私達にはない。ただ冒頭の「新耕稼年中行事」に関しては論文というより生活記の様なものであり親しみがわき読んでいて楽しい。発表されたのが家の光協会の雑誌だったという点もその理由かも知れない。2023/04/26

Bibliotheca

1
民俗学者宮本常一の視線は低く、そしてやさしさを感じるから好きだ。日本を「わが国」として考えていたからだと思っている。かたや昨今第三者の顔をした上から目線の「この国」表記のなんと多いことか。私が司馬遼太郎が大っ嫌いなのもこれが理由だ。2014/11/18

カネコ

1
2009/05/18

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