講談社現代新書
情報と国家―収集・分析・評価の落とし穴

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  • サイズ 新書判/ページ数 238p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061497399
  • NDC分類 391.6
  • Cコード C0231

内容説明

エシェロン、情報衛星、産業スパイ、マルチ・インテリジェンス。アメリカはなぜイラクを読み違えたのか。

目次

第1章 氾濫する情報の落とし穴(「情報」という言葉の落とし穴;共産圏公刊情報のモニター;ラヂオプレスの役割 ほか)
第2章 情報収集・分析・評価の落とし穴(世界が疑わなかったイラクの生物・化学兵器保有;落とし穴に落ちた米英の情報機関;イラクの大量破壊兵器を巡る危機感の相違 ほか)
第3章 情報の落とし穴に落ちないために(米英からの情報をそのまま信じたデンマーク;情報小国が「だまされない」ためには;北朝鮮弾道ミサイル保有の意図と命中精度 ほか)

著者等紹介

江畑謙介[エバタケンスケ]
1949年、千葉県銚子市生まれ。1981年、上智大学大学院修了。1983年より英ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー誌の日本通信員。1995年、ストックホルム国際平和研究所客員研究員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おらひらお

5
2004年初版。イラクのもろさの原因が過度な情報統制とイエスマンだらけの環境に求められています。著者も指摘するように、情報そのものも大事ですが、収集・管理も大切なものですよね。結構、面白い本でした。2012/10/23

スズツキ

4
昨今の風潮を見るに日本独自のインテリジェンス機関の設置というのは急務であるけど、その情報の取捨選択の難しさたるや。北朝鮮が日本海でミサイル実験をしていることをアメリカから教えてもらって「マジかー知らんかったわー」となる日本何て論外だけど、イラク戦争時のデンマークあたりの右往左往ぶりは教訓になる。10年以上前から秘密保護法と情報機関の必要性を訴えていたその先見性は評価しないとね。2015/03/31

藤月はな(灯れ松明の火)

4
この本を読んだきっかけが「五條瑛さんの鉱物シリーズが好き」というある意味、ファンの物好き心で読みました(苦笑)今でも記憶に残っているイラクへの攻撃が情報収集機関の階級重視による弊害で情報を都合よく、取捨選択した結果で起きたという事実に唖然としてしまいました。一方、作者がHUMENTの重要性を説いていて鉱物シリーズを読んでいるものとしてはちょっと、嬉しかったです(ミーハーですね 汗)後、作者は有名な人だったんですね~。この本を読んでいる所を両親に見られた所、大変、びっくりされました。2010/05/05

くりのすけ

3
情報を収集,分析するときに陥る点について論じている。イラク戦争のときのCIAの例はわかりやすく示されており参考になる。 情報の収集,分析,評価というサイクルについて,果たしてその分析・評価が間違っていたらどうなるかということを改めて認識させられる。 2013/09/12

3
米大統領はCIAを使って北の将軍様の朝食まで知っている・・・なんてことはありえないというお話。諜報機関というとどんな情報でも集める超人集団のごとく言われるが、その実は収集よりその分析のほうが重要であり世界一の諜報機関をもつ米でも情報分析の落とし穴にはまっていることを説明している。米が偵察衛星などの技術的手法による情報を重視していて、ヒューミントなどはを軽視するという話も面白い。終章で日本についての話も出るが少なくとも日本にCIAを作れば一流国家になれる!なんて簡単な話ではないことが良くわかる本だった。2012/08/04

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