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内容説明
食べものはちがっても、人の血液の組成は常に一定に近くほとんど変化しない。このように、ある基準を常に保とうという生命の回復現象が、「恒常性の維持―ホメオスタシス」である。このホメオスタシスは、生理的レベルだけではなく、個体さらには集団レベルの社会現象にもみられ、環境の変化を見越して予見的に働いたり、種の維持に働く大きなスケールのものもある。生物のもつ多様性とゆらぎは、単なる変動ではなく、安定性を求める生物のたくましい生存のあかしにほかならない。
目次
1 ゆらぐ地球の表面
2 ゆらぐ生きものたち
3 形の融通性と安定性
4 変色する動物たち
5 体温調節の進化と多様性
6 種は繁殖の多様性で守られる
7 光と温度―その相互融通性