続巷説百物語

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  • サイズ B6判/ページ数 761p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048733007
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

公に解決できない事件を金で請け負い恨みを晴らす小悪党一味たち。暗闇に潜むあやかしたちを描きながら、人の心の奥底をあぶり出す、傑作妖怪時代小説。

内容説明

道を通せば角が立つ。倫を外せば深みに嵌る。そっと通るは裏の径―妖怪遣い・又市一味暗躍す!裏の渡世人、又市一味再登場。待望のシリーズ第二弾。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

91
シリーズ第2弾とはいえ、前作とは全く雰囲気が異なりました。百介を語り手として又市一味の物語が成立している。その中で描かれる人の世に籠る闇の感情を物の怪の妖の姿に重ねていく美しさはたまりません。勧善懲悪というより、妖しき深みにはまるような感覚でした。連作短編でありながら連作短編でない味わいがあります。2017/07/12

onasu

26
京極さんの著作には縁がなかったというか、怪異話しはこれまで読みたいジャンルとはしてこなかったが、宮部さんの「三島屋百物語」を読んでからかな。それでも、好みとまでいかないけど。  続巷説とある通り、続編で且つ、ろうそくは消すのではなく、語り手がろうそく問屋の若隠居で、怪談奇談を蒐集しているてな設定。前編の旅で怪異現象を装うことを生業とした無宿人たちと出会い、それからというもの、何かというと彼らとの関わりが生じるという奇妙な百物語。  設定や雰囲気はおもしろいけど、終盤の凄惨な長い話しには、やや辟易でした。2017/05/15

二分五厘

24
『巷説百物語』の隙間を埋めるお話の体裁をとりつつ、全てがクライマックスの中編『死神 或は七人みさき』へと繋がる。一藩全てを巻き込んだ陰鬱陰惨な事件に、豪快で無理矢理な始末をつける又市「済んだのです」。闇の世界を覗き見ながらも、昼の世界で名を成してしまった百介。妖怪(ばけもの)遣いの無宿人・又市一味と、世間に顔向けできる程度のろくでなし戯作者。両者の間にある越えようとしても越えられぬ溝。『老人火』の最後の百介の寂寥感は、先に『後巷説…』を読んでしまった分、余計に感じられる気がする。2019/06/20

猫ぴょん

22
☆再読☆ シリーズ第二弾♪ 登場人物それぞれの過去がツライんだよね。 事件が繋がって行くにつれて闇がどんどん深くなって。 悲しくてやりきれない。 途中から登場の東雲右近の人生がこれまた酷くてツライ。 闇の決着に胸が痛くなったよ~(泣)2021/08/23

たかゆき

22
再読。やっぱこの頃の京極夏彦は神掛かってますわ!安っぽい言葉だが天才としか言いようがない。こんな情報量も異様に多く複雑な構成のくせにめっちゃ読みやすい。すごすぎてすでに連作短編ですらない(笑)初読の際は「老人火」の「無駄で後ろ向きな行為」をする意味が分からなかったが、いまならなんとなく分かる気がする。最後に匂わせていた死神を操るラスボスと闘うエピソード(治平殉職の事件)を書いてほしいんだが今じゃ無理なんかな。「狐者異」の過去の事件と「前巷説~『旧鼠』」に若干のズレがあるのはご愛嬌w2016/12/28

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